社有資産の活用による貢献
ニチレイは自然環境が豊かな場所に所有している社有地を活用し、研究や自然保護、地域活動などの支援を行っています。
1.小笠原諸島父島
小笠原諸島の父島にニチレイの源流となる製氷会社のひとつである日東製氷株式会社が製氷工場を設置していました。敗戦後の米国による小笠原接収をくぐりぬけ、昭和43年の日本への返還とともに、この土地と建物はニチレイの所有地として登記されました。父島ではタコノキの葉を使ったタコノキの葉細工やフラダンスサークル等の地域活動が盛んです。その活動場所として利用していただこうと考え、残存していた建物を解体の上、工場跡地に芝を張り、きれいに整備しました。
整備された工場跡地
2.裏磐梯
ニチレイは福島県裏磐梯の桧原湖周辺に土地を所有しており、周辺の自然環境の調査およびそれに基づく環境や生物多様性の保全活動の支援を行っています。裏磐梯の所有地周辺は1888年の磐梯山の噴火によって植生が消失しましたが、120年ほど経過したことにより、アカマツ林、シロヤナギおよびヨシの湿地、湖沼の水生植物群落など、遷移途中の植生を見ることができます。裏磐梯高原の多くは地域住民の方々の植林により、アカマツやカラマツ植林が広がっていますが、当社の所有地はほとんど手つかずの自然の遷移の様子を見ることができる、学術的に貴重な土地です。
当社は2011年度より福島大学実践教育推進センター研究プロジェクト自然共生・再生プロジェクト部が主催する「裏磐梯の人間‐自然環境系に関する研究」プロジェクトへの支援を行っています。また、猪苗代湖や裏磐梯湖沼流域における、水環境保全を推進する「きらめく水のふるさと磐梯」湖美来(みずみらい)基金(猪苗代湖・裏磐梯湖沼水環境保全対策推進協議会)にも寄付を行っています。同基金は活動内容を情報発信し、広く理解と支援の輪を広げることにより、猪苗代湖と裏磐梯湖沼群を美しいまま未来の世代に引き継いでいくことを目的としています。2012年2月には湖美来基金による水環境保全活動事業の一環で福島大学、当社と共同で、「裏磐梯五色沼湖沼群水生植物ガイド(PDF 1.6MB)」を作成しました。今後も当社の土地はもちろんのこと,裏磐梯全体のかけがえのない自然を守る活動を支援していきます。
福島大学の調査の様子(1)
福島大学の調査の様子(2)
3.太陽光発電事業「ニチレイソーラータウン」
ニチレイは2013年11月から鳥取県境港市竹内団地と北海道釧路市宝町において、太陽光発電事業を開始しました。東日本大震災以降、再生可能エヘルギーの拡大が国の政策となり、特に太陽光発電に対する注目が集まる中、ニチレイもクリーンエネルギーである太陽光発電の事業化について検討を進めてきました。
ニチレイが保有する竹内団地と釧路宝町の土地は、遊休地となっていましたが、太陽光発電に適した地域であることから、「ニチレイソーラータウン」という名称で太陽光発電事業所を設置しました。本事業において環境負荷軽減に貢献するとともに、遊休地を有効に活用していきます。
4.企業内保育所「MIRAI terrace」
MIRAI terraceは、企業主導型保育施設として2018年4月に開園致しました。ニチレイグループの従業員の働きやすさの向上につながっているほか、本社ビル(東京都中央区)周辺地域住民の方々にもご利用頂いています。