食品の安全Q&A

食品の安全についてのQ&Aです。
「食品の安全性」について、消費者のみなさまが興味、関心がある項目をわかりやすく解説します。

Q1 有害微生物はどのような害がありますか?

A

有害微生物とは、食品を介して食中毒を引き起こして健康を脅かす細菌やウイルスのことです。細菌やウイルスは、大変に小さくて肉眼では見えません。品質を劣化させて食中毒を引き起こす有害微生物もありますが、品質が劣化しているかどうか分からない程度しか増殖していない場合でも食中毒を起こすことがあります。「農林水産省が優先的にリスク管理を行うべき有害微生物のリスト」にある有害微生物は、カンピロバクター、サルモネラ、腸管出血性大腸菌、ノロウイルスなどがあります。これらの有害微生物によって引き起こされる食中毒の症状には、それぞれ特徴がありますが、下痢、腹痛、発熱、悪心、嘔吐、頭痛、悪寒、倦怠感、咽頭痛、筋肉痛があります。重症例では死亡することもあります。

ニチレイグループでは、これらの有害微生物の制御は食品衛生管理上、最優先すべき課題であると認識し、食品の有害微生物を『つけない』、『増やさない』、『やっつける』という食品衛生の3原則を守ると同時に、『持ち込まない』を追加し、常に4つの原則を守って、食品を有害微生物に汚染させないように努力しています。
生産環境調査、中間製品の微生物検査、最終製品の微生物検査などの検証を行い、HACCPによる衛生管理をより確かなものにしています。

Q2 残留動物用医薬品の管理について教えてください。

A

動物用医薬品は、水産物や畜産物の病気の治療や予防など、多くの役割があります。また、食品安全委員会により、安全性の評価が行われ、厚生労働省によって残留基準が設けられ管理されています。

ニチレイグループでは、水産物の養殖や畜産物の飼育で使用する動物用医薬品が、定められた使用方法に従って正しく使用されるよう「使用禁止期間」「休薬期間」を守るための履歴を管理し、さらに出荷前に残留動物用医薬品の分析を実施し、基準を満たして合格した水産物や畜産物だけをお届けします。

Q3 残留農薬に対してはどのような対策をしていますか?

A

農薬には作物の生育を邪魔する雑草を除去するための除草剤、作物を病気から守るための除菌剤、作物を害虫から守るための殺虫剤など用途に応じた多くの役割があります。また、食品安全委員会により、安全性の検証が行われ、厚生労働省によって残留基準が設けられ管理されています。

ニチレイグループでは、農産物の栽培で使用する農薬が、定められた使用方法に従って正しく使用されているか履歴を管理するとともに、収穫前と最終製品で残留農薬の分析を実施し、基準を満たして合格した農産物だけをお届けします。ほうれんそう(冷凍)で、ほうれんそう(生鮮)の残留農薬基準を超過してしまったことから学び、ニチレイフーズで扱っている冷凍野菜では、これらの残留農薬の管理だけでなく、商品に記載しているトレースコードより産地や収穫時期まで調査出来る仕組みを導入しています。

Q4 アレルギーについてはどのように表示していますか?

A

現在日本では、食物アレルギーを引き起こす食品は28種類設定されており、その内の8種類(えび、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生(ピーナッツ))は発症事例数の多さや発症時の重篤度から食品表示法により表示するように義務化がなされています。

ニチレイグループでは、使用する原材料を調査し、製造工程中での意図しない混入の可能性も含めて、使用する原材料を調査したうえで、食品表示法にしたがいアレルゲンの表示をしています。特にニチレイフーズが扱っている家庭用調理冷凍食品では、含有するアレルゲンをパッケージ上の表示を工夫して一覧で確認できるようにしています。

Q5 放射性物質が心配です。対策について教えてください。

A

東日本大震災による福島第一原子力発電所事故の発生により食品が放射性物質に汚染される事への不安が広がりました。厚生労働省では、食品の安全・安心を確保するため、放射性物質について基準値を設定し、安全な食品が流通するよう、検査を続けています。

ニチレイグループでは、蓄積したデータを基に選定した商品およびその原材料を対象に、NaI(Tl)シンチレーションスペクトロメータによる放射性物質のモニタリングを実施し、食品の安全性の検査をしています。