リスクマネジメント
- リスクマネジメントの考え方
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当社グループは、事業活動を行う上でのさまざまなリスクを、全体的視点から合理的かつ最適な方法で管理し、当社グループの企業価値を最大化するため、代表取締役社長を委員長とするグループリスクマネジメント委員会を設置しています。委員会がグループ全体のリスクの識別・評価を行い、構築したリスクマネジメントサイクルに基づき、当社および各事業会社は自主的に対応するとともに、重要な事項については当社の取締役会等への報告のうえ対応を協議します。
また、「内部統制システムの基本方針」を策定した上で、「業務の有効性と効率性の向上」「財務報告の信頼性の確保」「事業活動に関わる法令等の遵守」「資産の保全」の観点から内部統制システムを整備・運用しています。
- リスクマネジメント組織体制
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さまざまなリスクを未然に防ぐためには、従業員一人ひとりの行動が重要であると考え、環境・社会・ガバナンスの各領域のコンプライアンスや倫理的行動に関わる、12カ条からなる行動規範を制定(2014年に内容を改訂)し、周知徹底を図り、コンプライアンス違反等のリスク低下に努めています。
グループリスクマネジメント委員会においてグループ全体のリスクの識別・評価を行い、グループのリスクマネジメントの仕組みを整備しています。リスクマネジメントのプロセスにおいて特定された重要なリスクについては、持株会社の取締役会へ報告のうえ対応を協議します。
- 事業継続計画(BCP)への取り組み
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ニチレイグループは食のサプライチェーンを支えております。
食のサプライチェーンを持続または早期に復旧できる体制を整えることで、社会にとってこれまで以上に必要な企業グループとなることができると考えています。この考えに基づき、リスクマネジメント体制の強化や包括的な事業継続計画(BCP)の構築に取り組んでいます。<従業員の安全性の確保>
・グループ対策本部の設置
2020年1月、新型コロナウイルス感染症に対応するため、グループ対策本部を設置しました。ニチレイグループ全体に対する情報収集・共有を行うとともに、勤務体制や感染防止対策について、2020年1月から7月までに24回の指示を社内イントラネットにおいて発信しています。従業員の感染防止と事業活動の両立を図るため、危機管理体制を構築しています。
・安否確認
ニチレイグループ全体で、安否確認システムを導入しています。震度5強以上の地震などの災害等が発生した場合に、安否確認メールや現地情報を入力する旨のメールが従業員に一斉送信され、それらの情報が専用ホームページで閲覧および集計できるなど、情報共有を迅速に行えるシステムです。
<物流基幹システムの事業継続計画(BCP)」対応の強化>
ニチレイロジグループでは、リスクマネジメントの一環として、2018年2月より物流基幹システムのBCP対応の強化を図りました。
これまで東京一極集中だったデータセンターのメインサイトを西日本に設置し、迅速な災害復旧を可能にするディザスタリカバリ(以下、DR)を構築しました。大規模災害の発生時、メインサイトからDRサイトに切り替える「2拠点化」を実現することにより、速やかに業務復旧を進めることができます。DR発動からオンライン再開までの時間は約1時間と、さまざまな状況下でお客様の業務や食品物流に影響を与えない最大限の配慮がなされています。取引先の事業継続にも寄与することを目指し、食品物流のライフラインとして先進的な取組みを実践していきます。
- 品質保証(食の安全・信頼)
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ニチレイグループではグループ企業経営理念に基づき、ニチレイグループが提供する食品に関する商品・サービスの品質および安全性を確保することで、生活者の健康被害を防止し、ニチレイグループ全体の品質管理・品質保証水準および顧客満足の維持・向上を図ることを目的として、品質保証に関する基本方針を定めています。
食品への意図的な異物混入事件の発生を受け、従来の食品衛生予防活動に、食品防御の考え方を導入し、健康被害をもたらす事件・事故が発生した際に迅速に的確な情報を発信する仕組みを連動する形の基本方針に改正しました。
これらの仕組みが有効に機能していることを検証・評価するために、QMSの内部監査や品質工場監査を活用し、不備があれば改善を促す流れでPDCAサイクルを回転させ、更なるレベルアップを目指して取り組んで参ります。
- 知的財産権への取り組み
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ニチレイグループは、知的財産関連法令を順守するとともに、第三者の知的財産権を尊重します。そのうえで独自性を追求し、よりよい製品・サービスを提供する知的財産活動を実施しています。
たとえば研究・開発の成果のうち特許権によって適正な付加価値を得られるものについては、積極的に権利取得に取り組んでいます。また、品質保証の証しとなるブランドを守るために、自社の製品・サービスであることを示す商標権を大切に維持しています。
これらの知的財産権への適正な取り組みをニチレイグループ全体に浸透させるために、知識強化の機会を従業員に提供しています。まずは全従業員を対象にeラーニングや公開研修を実施し、社会や当社の一員として必要な知的財産の知識を得る機会としています。さらに必要や興味が生じた従業員には、知的財産担当者による個別のフォローアップや、適切な研修会への紹介派遣を行って、知的財産権に対し高い感度を持つ人財と組織の育成を目指しています。
- 情報セキュリティ 個人情報保護
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ニチレイグループではグループリスクマネジメント委員会のもと、グループ会社および従業員が遵守すべき情報セキュリティ対策に関する基本方針を定めています。社会の要請に応える情報管理を実現しながら、グループ各社における業務の有効性・効率性を両立する体制を確立しています。具体的には、(1)人的・組織的セキュリティ、(2)物理的セキュリティ、(3)技術的セキュリティの観点から、マネジメントサイクルとしてのPDCAを徹底しています。また、個人情報保護の責任体制を明確にするため、各事業会社でCPO(チーフプライバシーオフィサー)および個人情報取扱責任者を任命しています。
- ソーシャルメディアポリシー
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株式会社ニチレイは、ソーシャルメディア公式アカウントの運営において遵守すべき姿勢・行動につき、定めております。ソーシャルメディアとは、インターネットやウェブ技術を使い、個人の発信をもとに不特定多数のユーザーがコミュニケーションを行うことを可能とするメディアとします。