「コーポレートガバナンス基本方針」改正のお知らせ
2021年6月22日
各 位
会社名: | 株式会社ニチレイ |
代表者名: | 代表取締役社長 大櫛 顕也 |
(コード:2871、東証第一部) | |
問合せ先: | 執行役員 鈴木 健二 |
(TEL 03-3248-2169) |
「コーポレートガバナンス基本方針」改正のお知らせ
当社は、下記のとおり「コーポレートガバナンス基本方針」を改正しましたのでお知らせいたします。
記
改正の内容
1. 経営体制強化の観点から「第3章1.(4)取締役会の構成」および「第3章5.(1)指名諮問委員会の2)構成員」、「第3章5.(2)報酬諮問委員会の2)構成員」を変更いたします。
2.取締役会の柔軟かつ機動的な運営の視点から、「第3章1.(5)取締役会の運営、議長の役割」を変更いたします。
3.ステークホルダーとの関係について、「第2章1.(5)株主との建設的な対話を促進するための体制整備・取組みに関する方針」を、実際の運用に則した表現に変更いたします。
詳細につきましては、添付の「コーポレートガバナンス基本方針」をご参照ください。なお、改正箇所は下線を付して表示しております。
(参考)コーポレートガバナンス基本方針(2021年6月22日改正)
https://www.nichirei.co.jp/corpo/management/governance_policy.html
以上
2015年10月30日 制 定
2021年 6月22日 改 正
コーポレートガバナンス基本方針
株式会社ニチレイ
第1章 総則
1.目的
ニチレイグループ(以下、当社グループという)は、別紙1に記載の企業経営理念に基づき、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するために、コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方とその枠組みならびに取組方針を取りまとめた「コーポレートガバナンス基本方針」(以下、本基本方針という)を制定し、コーポレートガバナンスの充実に向けて継続的な取組みを行う。
2.コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方
当社グループは、持株会社体制のもと、事業会社が加工食品、水産・畜産、低温物流およびバイオサイエンス等の多岐にわたる事業を展開している。当社の取締役会が当社グループの戦略を立案し、事業会社の業務執行を監督するという構造を採り、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指す。
当社は、公正かつ透明性の高い経営の実現を重要な経営課題と認識し、取締役会の監督のもと、適切な資源配分、意思決定の迅速化、コンプライアンスの徹底を推進するなど、コーポレートガバナンスの充実に努める。
当社は、会社法上の機関設計として監査役会設置会社を採用する。
3.適切な情報開示
当社は、様々なステークホルダーとの長期的な信頼関係を構築することを目的として、ステークホルダーに必要と考えられる情報を、法定開示および任意開示の両面において、グループディスクロージャーポリシーに則り、迅速性、正確性、公平性に配慮して伝達する。
株主との建設的な対話を行ううえで有用となる情報については、非財務情報も含め、ホームページや統合レポートといった様々なツールにより、適切かつタイムリーな開示に努める。
4.制定・改廃
本基本方針の制定・改廃は、取締役会の決議による。
第2章 ステークホルダーとの関係
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株主との関係
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株主の権利・平等性の確保
当社は、株主が有する権利が十分に確保され、平等性が保たれるように、定款や関連規程の整備、株主総会の運営や議決権行使方法の工夫、資本政策の基本的な方針の情報開示などに努める。
(2)株主総会における権利行使のための環境整備
当社は、株主総会を最高意思決定機関と位置付け、株主に出席していただきやすい日時や場所を設定したうえで、株主が適切に権利を行使できる環境を整備する。株主総会に出席していただけない株主に対しては、書面や電磁的方法により、議決権を有効に行使していただけるように努める。
(3)資本政策の基本的な方針
当社は、さまざまな社会課題に対応しながら持続的成長と中長期の企業価値の向上を実現することを目指し、成長と事業基盤強化のための投資を積極的に行うことに加え、持続可能な社会の実現に向けた取組みにも経営資源を配分する。
そのために必要な資金を効率的かつ安定的に調達できるよう、資本効率性・成長性・健全性を考慮しながら、バランスの取れた資本構成を維持していく。
営業キャッシュ・フローと資産流動化により創出された資金は、企業価値の維持向上のための投資と、配当や自己株式の取得を通じた株主還元に振り向ける。
(4)政策保有株式に関する方針
政策保有株式については、取引・協業関係の維持・強化等を通じて当社の企業価値向上に資すると判断した場合のみに保有する。また、取締役会で毎年、個別の政策保有株式について中長期的な経済合理性等を検証し、保有意義が薄いと判断する株式は売却する。検証にあたっては、取引上の利益・配当金等の便益やリスクが資本コストに見合っているかを個別に精査したうえで、戦略的な重要性等の定性的評価も勘案し総合的に判断する。
政策保有株式の議決権行使については、すべての議案内容を確認し、投資先企業が次のいずれかの項目に該当する場合には、個別に精査したうえで判断する。
1)株主価値の毀損に繋がる行為がある場合
2)業績や株価が著しく悪化している場合
3)その他議案に賛成することに重大な疑義がある場合
(5)株主との建設的な対話を促進するための体制整備・取組みに関する方針
当社は、株主との建設的な対話を促進するため、以下の体制整備・取組みを行う。
1)IR専任部署の設置
2)IR専任部署管掌役員による持株会社のCSR本部各部署との連携強化
3)代表取締役、IR担当取締役等による決算説明会(年2回)の実施
4)IR専任部署による投資家説明会、施設見学会、取材対応の実施
5)外部調査機関による株主等への調査および取締役会でのフィードバック
6)グループディスクロージャーポリシーに則った株主との対話の実施
2.株主以外のステークホルダーとの関係
(1)社会・環境問題をはじめとするサステナビリティを巡る課題への対応
当社は、CSR基本方針「ニチレイの約束」の中で、当社グループが取り組むべき重要事項を「新たな顧客価値の創造」「安全な商品とサービスの提供」「持続可能なサプライチェーンの構築」「環境負荷の低減」「社会との共生」「働きがいの向上」「コーポレートガバナンスの充実」「コンプライアンスの徹底」と定めている。経済的・社会的・環境的側面に配慮しながら事業活動を展開し、社会課題の解決に貢献する。
(2)行動規範の策定・実践
当社は、社会から広く好感と信頼を寄せられる企業グループとして存続発展していくことを目的にグループ倫理規程を定め、その中で、当社グループで働くすべての人が遵守すべき基本的事項を行動規範として規定している。これらは定期的に見直しを図り、取締役会の決議により改正する。
グループ倫理規程は、当社グループが事業を展開する各国の事業所に周知を図る。
(3)多様性の確保
当社は、ダイバーシティ(※1)の推進を通じて人材の確保、従業員の働きがい・生きがいの向上、さらには新たな発想や価値の創造の実現が可能となると認識している。このため、社内にダイバーシティ推進協議会を設置し、女性の活躍を含む多様性の確保を推進する。
(※1) 異なる属性〔性別、年齢、国籍等〕や異なる発想・価値を認め、従来と異なる新しい考え方や価値意識を受け入れるだけの許容力を、企業革新の一つの原動力に変えること
(4)グループ内部通報制度
当社は、グループ内部通報規程に基づき、組織的または個人的な法令・規程違反行為等に関する通報または相談に適正に対処する体制を整備し、違反行為等の早期発見と是正に取り組む。
内部通報制度の運営に際しては、受付窓口を外部の独立した専門事業者に委任する。当該内部通報窓口は、受け付けた通報を速やかに当社関係者へ報告し、当社は迅速かつ適切に調査、是正措置を実施する。
取締役会は、内部通報に係る調査結果および対応状況の報告を定期的に受け、内部通報制度の運用状況を監督する。
第3章 コーポレートガバナンス体制
1.取締役会・取締役
(1)取締役会の役割・責務
取締役会は、当社グループの戦略立案および事業会社の業務執行を監督することを通じて、グループの適切な資源配分、意思決定の迅速化、コンプライアンスの徹底を推進する。
取締役会は、年2回開催されるグループ戦略会議の審議を経たうえで当社グループの戦略を策定、承認し、四半期ごとにグループ各事業の実行状況を確認するとともに、業務執行取締役および執行役員に対する実効性の高い監督を行う。
(2)取締役会への委任の範囲の概要
取締役会は、会社法上の決議事項、経営理念・中期経営計画・経営方針・予算の決定、各種方針・ポリシーおよび重要な規程の改廃、重要な役員人事などの最重要事項に範囲を限定して意思決定を行う。上記以外の重要事項については、執行役員で構成する経営会議に権限を委譲し、執行役員が喫緊および将来的な経営課題に取り組めるように、業務執行と経営監視機能を分離する。
(3)取締役の任期
当社は、経営環境の変化に対する機動性を高めるため、定款の定めるところにより取締役の任期を1年とする。
なお、社外取締役は独立性確保の観点から在任期間の上限を6年とする。
(4)取締役会の構成
当社は、持株会社としてグループ全体の企業価値の最大化およびコーポレートガバナンスの強化・徹底に努めるため、取締役の員数を11名以内とする。また、独立社外取締役を3分の1以上の割合で選任し、専門分野における個々の高い資質を経営に活かすことに加え、女性役員の起用など多様性を考慮しながら、最適な規模で実効性のある取締役会となるよう努める。
(5)取締役会の運営、議長の役割
取締役会は、法令に別段の定めがある場合を除き、定款および取締役会規程の定めるところにより、あらかじめ取締役会が定めた取締役がこれを招集し、議長を務める。
2.監査役会・監査役
(1)監査役会および監査役の役割・責務
監査役会および監査役は、取締役会から独立した機関として、毎期の監査方針・監査計画などに従い、取締役、内部監査部門その他の使用人などと意思疎通を図り、情報の収集および監査の環境の整備に努める。監査役は、取締役会その他重要な会議に出席し、適宜説明を求め、発言を行う。
(2)監査役の任期
監査役の任期は、会社法上の定めによるものとする。
なお、社外監査役は独立性確保の観点から在任期間の上限を8年とする。
(3)監査役会の構成
当社は、定款の定めるところにより、監査役の員数を5名とする。うち独立社外監査役として3名を選任する。
3.独立性基準
当社は、別紙2に記載の独立性基準を策定し、この基準を満たす独立社外取締役および独立社外監査役を選任する。
4.会計監査人による適切な監査
当社は、会計監査人における高品質な監査を可能とする十分な監査時間を確保し、当社経営陣との対話や、監査役会、内部監査部門との連携を進める。
5.指名諮問委員会および報酬諮問委員会
当社は、監査役会設置会社体制のもと、取締役会の諮問委員会として報酬および指名の各諮問委員会を設置し、それぞれの審議事項について議論のうえ、取締役会へ答申する。
(1)指名諮問委員会
1)役割
指名諮問委員会は、取締役会の決議に基づき設置、運営する。その目的は、当社グループの経営陣幹部(※2)および監査役の選解任に関して透明性と客観性を高めることと、適格性の観点から候補者の確認を行うことにある。
指名諮問委員会は、代表取締役を含む当社の取締役・執行役員候補者および当社監査役候補者の選任、ならびに当社の業務執行取締役・執行役員の後継者育成計画に関する審議を行い、取締役会に答申する。
(※2) 当社取締役、執行役員および基幹4社(㈱ニチレイフーズ、㈱ニチレイフレッシュ、
㈱ニチレイロジグループ本社、㈱ニチレイバイオサイエンス)代表取締役
2)構成員
指名諮問委員会の委員は、取締役会が選任するものとし、原則として以下のとおりに構成する。
①代表取締役 2名
②社外取締役 4名
指名諮問委員会の委員長は、社外取締役の中から社外取締役の互選により選定する。
(2)報酬諮問委員会
1)役割
報酬諮問委員会は、取締役会の決議に基づき設置、運営する。その目的は、当社取締役および執行役員の報酬に関する方針および手続に関して透明性と客観性の観点から確認を行うことにある。
報酬諮問委員会は、役員報酬制度の決定および改定ならびに報酬額決定に関する審議を行い、取締役会に答申する。
2)構成員
報酬諮問委員会の委員は、取締役会が選任するものとし、原則として以下のとおりに構成する。
①代表取締役 1名
②社外取締役 4名
報酬諮問委員会の委員長は、社外取締役の中から社外取締役の互選により選定する。
3)取締役および執行役員の報酬
取締役および執行役員の報酬体系は、第三者機関の意見を取り入れて設計し、 以下の3つの項目から構成する。
①基本報酬(固定報酬):毎月定額で支給される「役割給」および「取締役手当」
②業績連動賞与:短期的な成果や職務遂行の状況等に連動する報酬
③株式報酬:中長期的な成果や企業価値に連動する報酬
社外取締役は基本報酬(固定報酬)のみとする。
6.取締役会の実効性評価
取締役会は、その実効性を担保するために、取締役会の運営状況などに関する分析・評価を行い、その結果の概要を開示する。
7.取締役・監査役のトレーニング方針
取締役または監査役が新たに就任する際は、会社法およびその他の関連法令、経営戦略、財務分析などに関する研修を必要に応じて行い、就任後も法改正や経営課題に関する研修を適宜実施する。また、社外役員に対しては、当社グループの事業概況の説明や主要拠点の視察を必要に応じて実施する。
以上
別紙1
ニチレイグループの企業経営理念 1.ミッション(使命・存在意義) くらしを見つめ、人々に心の満足を提供する 2.ビジョン(目指す姿) 私たちは地球の恵みを活かしたものづくりと、 卓越した物流サービスを通じて、 豊かな食生活と健康を支えつづけます。 3.ニチレイが大切にする価値観 ~日々の行動や意思決定の規準~ (1)お客様第一、安全第一、品質第一を貫く お客様本位に徹するとはお客様との長期的な信頼の構築に努めることであり、その実現過程では安全第一、品質第一を貫かなくてはならない。この価値観は、ニチレイグループにおけるすべての事業活動の根幹である。 (2)健全な利益を追求する 不公正・不当な利益は一切評価しない。コンプライアンスに違反する行為は、いとも簡単に事業継続を困難にし、企業の存続そのものを危うくする。ひとたび信頼を失えば、回復には途方もない時間がかかることを胸に深く刻み、フェアな競争に徹しなければならない。 (3)透明性の高い経営を推進する すべてのステークホルダーから信頼されるため、誠実かつ公平な情報開示により説明責任を十分に果たして透明性の高い経営を推進し、企業価値を継続的に高めていく。 (4)持続可能な社会の実現に取り組む 食と健康を支える企業として、常に人々のくらしと未来を見据えて社会課題の解決に貢献するとともに、経済的・社会的・環境的側面に配慮しながら事業活動に取り組み、持続可能な社会の実現を目指していく。 (5)変革と創造に挑戦する 自由闊達な組織風土の中で失敗を恐れることなく、自己変革と新たな価値の創造に挑戦していく。
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以上
別紙2
独立性基準
当社は、社外取締役及び社外監査役又はその候補者が、以下のいずれにも該当しないと判断する場合、独立性を有している者と判断する。
1.当社グループ関係者
当社及び当社の子会社(以下「当社グループ」という)の業務執行者。
2.取引先関係者
①当社グループを主要な取引先とする者又はその業務執行者。
(注)「当社グループを主要な取引先とする者」とは、直近事業年度においてその者の年間連結売上高の2%又は1億円のいずれか高い額以上の支払いを当社グループから受けた者をいう。
②当社グループの主要な取引先又はその業務執行者。
(注)「当社グループの主要な取引先」とは、直近事業年度において当社グループの年間連結売上高の2%以上の支払いを当社グループに行った者をいう。
③当社グループの主要な借入先又はその業務執行者。
(注)「当社グループの主要な借入先」とは、直近事業年度末において当社グループの連結総資産の2%以上の額を当社グループに融資していた者をいう。
3.寄付又は助成を行っている関係者
当社グループが、年間1,000万円以上の寄付又は助成を行っている組織等の理事その他業務執行者。
4.専門的サービス提供者
①弁護士、公認会計士、税理士、その他経営・財務・技術・マーケティング等に関するコンサルタントとして、当社グループから役員報酬以外に年間1,000万円以上の報酬を受領している者。
②当社グループの会計監査人である監査法人の社員、パートナー又は従業員。
5.議決権保有関係者
①当社の10%以上の議決権を保有する株主又はその業務執行者。
②当社グループが10%以上の議決権を保有する会社の業務執行者。
6.過去に該当したことがある者
①過去に一度でも上記1に該当したことがある者。
②過去3年間のいずれかにおいて上記2から5のいずれかに該当したことがある者。
7.近親者
上記1から6に掲げる者(重要でない者は除く)の配偶者又は二親等内の親族。
以上