ニチレイフーズ/ニチレイバイオサイエンス アセロラ由来ビタミンCの吸収効率について

プレスリリース 2008年

平成20年3月28日
報道関係者各位
株式会社ニチレイフーズ
株式会社ニチレイバイオサイエンス
ニチレイフーズ/ニチレイバイオサイエンス
アセロラ由来ビタミンCの吸収効率について
ニチレイグループの株式会社ニチレイフーズ(代表取締役社長・相馬 義比古)及び株式会社ニチレイバイオサイエンス(代表取締役社長・荒 剛史)は、アセロラ由来ビタミンCの吸収効率について東京都老人総合研究所と共同研究を行いました。

ニチレイグループでは、1984年にアセロラを使った商品を発売以来、それぞれの商品に合った果実の品種改良や生産性を高める育種技術など、様々な研究を行ってまいりました。今回の研究は、アセロラ由来ビタミンCの吸収効率をビタミンC単体と比較することを目的としました。

1.試験内容
本研究ではビタミンCを不足させた、SMP30-ノックアウトマウス(体内でビタミンCを合成できないマウス)を用いた動物試験をおこないました。経口摂取ビタミンCの臓器移行を詳細に解析し、臓器へのビタミンC吸収効率の評価系を確立しました。また、天然素材であるアセロラから調製したアセロラパウダーVC30(ニチレイバイオサイエンス製)に含まれるビタミンCとビタミンC単体の吸収効率を評価しました。サンプル投与24時間後に解剖を行い、各臓器中に蓄積されたビタミンC量を測定しました。

2.試験方法
SMP30-ノックアウトマウスに、生後2ヶ月齢までのマウスが1日に必要とするビタミンC量7.0mg(100%)を、アセロラパウダーVC30とビタミンC単体を用いて、それぞれ飲料水から与えて飼育、更に1ヶ月間、1日あたり0.2mg(1日必要量の約2.5%)のビタミンCを与えて飼育し、不足状態にしました。1晩絶食後、0、1、2、3.5、7mgのビタミンCを0.25mlの純水に溶解し、ゾンデ(細い管状の器具)を用いて経口投与、24時間後に臓器を摘出して総ビタミンC濃度を測定しました。

3.試験結果
ビタミンC不足マウスにビタミンCを1回投与した結果、臓器中総ビタミンC濃度は、投与量が0〜3.5mgの範囲で直線的に増加しましたので、経口摂取ビタミンC量が3.5mg以下の時、臓器へのビタミンC吸収効率を評価することが可能であることが判りました。そこで、本評価系を用いて、ビタミンCが3.5mgになるように調製したアセロラパウダーVC30を投与して臓器へのビタミンC吸収効率を検討しました。
その結果、アセロラパウダーVC30投与群の心臓、白色脂肪、皮膚、海馬では、ビタミンC単体3.5mg投与群に比べ、総ビタミンC濃度が有意に増加しました。このことからアセロラパウダーVC30はビタミンC単体と比べ、吸収効率が優れていることが判明しました。
SMP30-ノックアウトマウスにおける臓器中のビタミンC濃度
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