ニチレイ CSRレポート2012 特集2|グループトータルのネットワークによって、新鮮で健康な美味しさをお届けする~ニチレイの海外拠点

特集2 ニチレイグループの海外事業

世界に笑顔のあふれる食卓をお届けするために

ニチレイグループの海外事業は1955年にアメリカ領サモアのマグロ基地事業から始まります。以来、当社グループは世界中にネットワークを広げてきました。現在ではさまざまな商品やサービスを欧米、アジアなどのお客様にお届けしています。
当社グループは生活者の皆さまに新鮮で健康な美味しさをお届けし、笑顔のあふれる食卓を創り出していくことが使命であると考えています。
そのためには、食の安全・安心という価値をお届けするのはもちろん、生命の源である食料資源の安定供給や、環境に配慮した持続可能な事業活動が、当然の責任と考えています。人口の増加、新興国の経済的な発展などにより需要が急激に膨らむ一方、天候不順・干ばつなどによる供給力の低下などから食料の需給バランスが崩れつつあるともいわれています。また食に携わる企業にとって自然の恵みは活動の源であり、この恵みを安定的に受け続けるために、持続可能な取り組みが大切です。
当社グループは世界の人々から信頼される真のグローバル企業として、食の安全・安心・安定を通じ、世界に貢献していきます。

ニチレイフーズ ベトナムでアセロラの育種研究、栽培指導、品質管理を実施する研究所を設立

会社概要

栽培研究所

アセロラ原料事業をグローバルに展開している(株)ニチレイスーコは、ベトナムのパートナーHiepPhat(ヒップファット)社の創業者である、Lam Dang Trung(ラム・ダン・チュン)氏との共同出資により、アセロラ栽培研究を目的とする「Nichirei-HPC有限責任会社」を2011年8月に設立しました。また2012年3月には政府科学工芸省より研究所ライセンスを取得し、同年5月、研究農園と研究棟が開業しました。
この研究農園の所在地は、ベトナム南部メコンデルタのティエンザン省で、フランス植民地時代の100年ほど前、原産地であるフランス領カリブ諸島からアセロラ原木が導入された地域です。アセロラは約20年前から原料として日本に輸入されていますが、中長期的な視点から「育種研究」「栽培指導」「品質管理」を目的とする栽培研究所を設立しました。
「育種研究」では、長期的なテーマとしてブラジル研究農園で培ったノウハウをもとに、ベトナムアセロラの品種改良を行います。「栽培指導」では中期的なテーマとしてベトナムアセロラの収穫性の向上と安定を図ります。
「品質管理」では日常業務としてニチレイスーコが輸入するアセロラ果汁の原料果実の品質管理機能を担います。
ブラジルにおけるニアグロ社研究農園と同じく、地域社会に溶け込み、収穫量・輸出量の拡大を図りながら、農家の栽培技術向上を支援し、地元農業の振興に貢献する、という企業意思が、現地政府関係者からも大きな歓迎を受けています。

このページの先頭へ戻る

ニチレイフーズ 中国における良質な農産加工品の安定調達と高付加価値商品の開発

会社概要

自営農場

世界人口の増加に伴う需要の高まりや、昨今の世界的な天候不順に起因する農作物の不作により、野菜の安定的な調達が難しくなっています。
ニチレイフーズは、商和興業※と共同で中国において農産物の栽培から携わり生産ノウハウを蓄積し、安全・安心で良質な農産加工品の安定調達と付加価値の高い商品の開発・生産を行う泰安佳裕(たいあんかゆう)食品有限公司を設立しました。
日本にとって中国はアメリカと並び主要な農産物の調達国です。新会社のある泰安市には大規模農場が存在し、農薬管理に対する意識レベルが高く、ニチレイフーズが掲げている「食の安全・安定」を実現するため良好な立地です。
将来的には日本への販売にとどまらず、中国や第三国に対する販売を視野に入れて事業展開していきます。

このページの先頭へ戻る

ニチレイフーズ 中国の合弁会社で商品開発や調理加工技術を提供

ニチレイフーズは2011年3月に、(株)ジェーシーコムサ、中国の海通食品集団有限公司の3社合弁で上海市に日爵海(リージェーハイ)食品貿易(上海)有限公司を設立し中国の外食市場への事業展開を進めています。近年、中国外食市場は外資の主導により発展し続けており、有力チェーンによるシェア拡大が着実に進んでいます。このような環境の中、ニチレイフーズの商品開発力や調理加工技術、ジェーシーコムサの外食産業を幅広く展開している運営面や商品企画、また海通食品の中国における経営ノウハウや円滑な市場参入の実現と、各社の強みを活かした提携は大きな相乗効果を生み出します。中国国内に生産拠点を有ベトナムでアセロラの育種研究、栽培指導、品質管理を実施する研究所を設立中国における良質な農産加工品の安定調達と高付加価値商品の開発中国の合弁会社で商品開発や調理加工技術を提供ニチレイフーズニチレイフーズニチレイフーズしている海通食品とニチレイフーズは今後、加工食品の需要が更に大きく膨らむ中国外食市場に商品供給を行っていきます。

このページの先頭へ戻る

ニチレイフレッシュ 安全・安心で高品質な日本流の商品をベトナムの食卓へ

(上)陳列された商品
(下)試食販売の様子

若く豊富な人口を抱えるベトナムでは、高い経済成長に伴い、良質な動物性たんぱく源が必要とされ、畜肉消費量が年々増加しています。一方、共働き世帯の割合が高く、従来の公設市場から利便性が高い量販店への転換の流れもあることから、より簡便で栄養バランスも良く、温度・品質管理されたチルド加工商品が求められる状況になってきました。
このような需要に応えるため、2010年12月に信州ハム(株)、豊田通商(株)との合弁で、SHINSHU NTを設立し、2011年5月から本格的な販売を開始しています。購買力の増した都市部の中間所得層から富裕層に向けた新しいチルド畜産加工品市場を開拓し、安全・安心で、高品質な日本流の商品をベトナムの食卓へ広めたいと考えています。ベトナムと日本は食文化が似ていると言われ、日本がこれまで培ってきた商品の製造技術を活用し、現地畜肉加工メーカーで委託生産した商品を、ベトナム南部ホーチミン市中心に販売しています。ニチレイフレッシュは日本国内での畜産品販売の経験を活かして、販売の支援を担当し、量販店などへの商品・売場提案や生活者の皆さまへの広告・販売促進活動などを行っています。

VOICE

(株)ニチレイフレッシュ 海外事業推進グループマネジャー
宇津木 邦友

毎月、長い時には3週間以上現地へ出張し、量販店での試食販売や現地営業スタッフへの教育をしています。英語が通じないことが殆どで、直接コミュニケーションができないのが悩みの種です。ただ私が日本語で「いらっしゃいませ」とお客様に話しかけることで、物珍しさもあり足を止めてくれる方が多く、日本人が関わっている商品=高品質というイメージを伝えることができていると思います。これまでにない、より良い商品を紹介できるやりがい、志を持って挑戦しています。現場で触れ合うとベトナムの皆さんは本当に積極的で好奇心に溢れ、あらゆることに貪欲なので、こちらも新鮮な刺激を受け、納得いただけるまで真剣に語り合っています。

このページの先頭へ戻る

ニチレイロジグループ 海外でも選ばれる確かな物流品質と持続可能な物流を提供するために

VOICE

(株)ニチレイロジグループ本社海外事業推進部 マネジャー
境田 博幸

チレイロジグループは、「選ばれつづける仕事。」をブランドスローガンとし、同じスピリットを海外事業所と共有しています。競争が激化する中、物流品質を高品位に維持するだけではなく、環境へ配慮することにより、お客様、そして社会から選ばれつづける仕事を目指しています。

<欧州の物流事業>

ニチレイロジグループの海外事業は、1988年のオランダ進出から始まり、ニチレイ・ホールディング・オランダB.V.の傘下に、冷蔵倉庫、低温輸送事業を含め6社を保有(2012年2月現在)し、ロッテルダムを中心にそのサービス圏を拡大しています。
欧州域内の物流は、インフラが整備され、トラック輸送が中心となっています。近年、環境配慮への取り組みとしてモーダルシフト(Modal Shift)が推進されています。これは、トラックによる幹線貨物輸送を大量輸送が可能な海運や鉄道へ移行することを言います。
一般的に、コンテナ船がロッテルダム港に入港すると、コンテナヤードでコンテナを一つひとつ船から降ろし、トラックで倉庫へ運びます。
コンテナ船は年々大型化しており、大きい船では40フィート※コンテナを5,000本超積むことができます。トラック輸送では車両5,000台を使用することになり、相当量のCO2を発生させます。
そこでオランダのヒワ・ロッテルダム・ポート・コールド・ストアーズ社では、CO2削減のためバージ船を活用しています。バージ船とは、河川を航行できる運搬船です。同社の倉庫は岸壁に隣接しているため、バージ船利用が可能であり、大量のコンテナをコンテナヤードから倉庫まで運び、トラック利用を極限まで少なくしています。バージ船1隻でコンテナ25本を積むことができ、トラック25台で運ぶ場合と比較すると、バージ船1運航当たり約3.5トンのCO2削減が可能です。現在、ロッテルダム港湾局の専用バージ船2隻にて運営されています。
また、フランスにあるゴドフロア社は70台のトラックと倉庫を保有する会社です。運送部門では、環境への取り組みとしてドライバーへのエコドライブ教習を2011年度より導入しました。また、倉庫部門においては、社会貢献活動として、保管商品で期限切れに近いものを荷主様の了解を得て慈善団体に寄付しています。
※40フィート:12.192m

<中国の物流事業>

上海市で量販店向けの冷蔵倉庫業務と、輸配送業務を実施しています。日系企業のお客様に安心していただける、確かなサービスを提供しています。
上海鮮冷儲運有限公司は2012年4月に冷蔵庫の増設が完了し、引き続き高品質な物流をお客様に提供し続けると同時に、環境、安全へも配慮しています。

廃棄物のリサイクル

同社の配送センターでは1個単位の小分け業務を行っています。配送センターから店舗までの物流は何度も同じ箱を使う「通箱」を使用し、段ボールの削減につなげています。また不要物は、段ボール・紙類・ビニール類に分別し、年間約75トンをリサイクルして環境に優しいセンター運営を行っています。

安全教育推進

ドライバーへの安全教育実施のため、地元警察を招き、定期的に安全教育を実施しています。また、全車輌にGPS(全地球測位システム)端末を設置し、走行速度をモニタリングし、事故の削減に努めています。