ニチレイ CSRレポート2010 特集ー地球の恵みを余すことなく活かしきる|自然の恵みが循環する社会を目指して

特集ー地球の恵みを余すことなく活かしきる

生命の源である「食」を守っていくために、地域の方々やパートナーの皆さまと協働で、
廃棄されてきた食物を資源として有効活用し、新たな価値を生み出す活動を通じて
自然の恵みを地球に還元する循環型社会の実現を目指しています。

自然の恵みが循環する社会を目指して

循環型の生産体制

工場や食品素材の生産現場で排出される食品残渣や鶏ふんなどを、飼料や肥料に再生すれば、廃棄物を削減し、資源として有効活用できます。しかし、そのためには、再資源化された飼料・肥料が実際に使われることが必要です。食物から再資源化した飼料・肥料を使って食物を生産し、これを人間や家畜が食べる循環サイクルを築いていくことが重要になります。

ニチレイグループでは地域の関係者と連携を図りながら、地域循環型の生産体制の構築に取り組んでいます。2009年度は、純国産鶏種「純和鶏」の養鶏場として2007年度に設立した(株)ニチレイフレッシュファームにて、鶏ふんを活用した循環型の農畜産業の取り組みを開始しました。

(株)ニチレイフレッシュファーム 業務部 営業課長 石井 英史

(株)ニチレイフレッシュファーム
業務部 営業課長 石井 英史
一次産業を担う当社にとって、地域に根ざした企業になることは、とても大切なことだと感じています。「純和鶏」から始まる飼料用米循環サイクルを通して、地域農業の再生、食料自給率向上に微力ながら貢献していることへの誇りを胸に、日々仕事に取り組んでいます。

岩手県軽米町役場 産業振興課 農林振興グループ (軽米町水田農業推進協議会事務局) 主任主査 菅原 敏見様

岩手県軽米町役場 産業振興課 農林振興グループ
(軽米町水田農業推進協議会事務局) 主任主査 菅原 敏見様
遊休農地などの水田を本来の姿に戻し、資源循環サイクルを構築するため、飼料用米をキーワードにニチレイフレッシュファームとの連携を図ってまいりました。今後も、耕畜連携による資源循環サイクルの確立・拡大を推進し、地域農業の振興に取り組んでまいります。

循環サイクル

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鶏ふんの再資源化

鶏ふん処理プラント

鶏ふん処理プラント

家畜排せつ物の不適切な処理による地域環境汚染が問題視されるなか、2004年に家畜排せつ物法が施行され、家畜のふん尿などの野積みが禁止されました。日本の畜産業にとって、ふん尿の取り扱いが大きな問題の一つになっています。

岩手県の洋野農場では、バイオマス資源である「純和鶏」の鶏ふんを、肥料に加工しています。最新の高速鶏ふん処理プラントを設置し、鶏ふん処理はすべて農場内で実施しています。発酵型のたい肥の製造は3カ月以上かかるのに対し、専用プラントでは1日以内に無菌化された有機質肥料が製造でき、鶏ふん特有の臭いもしません。廃棄されていた鶏ふんを、窒素・りん酸・カリウムを多く含む有機質肥料に再資源化することで、環境負荷を抑えた持続可能な農場経営を実践しています。

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リサイクル肥料の活用

リサイクルされた有機質肥料は、岩手県軽米町とその近郊の水田で使用されています。水田の多くは、米の生産調整により生まれた休耕田を活用。「純和鶏」の鶏ふんから作った肥料を使って、「純和鶏」の専用飼料となる飼料米を生産することで、「純和鶏」を起点とした資源の循環を果たしています。

この飼料米プロジェクトは、2009年度に作付25haより始まりました。2010年度は軽米町、洋野町、JA新いわて農協の協力で約100戸の稲作農家との契約を結び、約50haの水田で飼料米を生産する計画です。

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地域農業の再生

飼料米の稲刈り

飼料米の稲刈り

地元農家では休耕や高齢化の影響で作付されない水田も多いものの、新たな作物を見いだせない状況にあったことから、飼料用米への期待が高まっています。生産者の多くは長年米を生産しており、用途が変わっても基本的な栽培方法は従来と同じであること、新たな機械の導入が不要であることからも、飼料用米生産のメリットは高いとされています。

また近年では、食の多様化による食用米離れから、米自体の生産が減っています。飼料米プロジェクトを通じて、地域農業の再生に寄与するとともに、米を食べた畜産物である「純和鶏」を生活者にお届けすることで、日本の食料自給率向上の一助になることを目指しています。

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高まる純国産鶏種への期待

ニチレイフレッシュファーム洋野農場

ニチレイフレッシュファーム洋野農場

リサイクルされた有機質肥料は、岩手県軽米町とその近郊の水田で使用されています。水田の多くは、米の生産調整により生まれた休耕田を活用。「純和鶏」の鶏ふんから作った肥料を使って、「純和鶏」の専用飼料となる飼料米を生産することで、「純和鶏」を起点とした資源の循環を果たしています。

この飼料米プロジェクトは、2009年度に作付25haより始まりました。2010年度は軽米町、洋野町、JA新いわて農協の協力で約100戸の稲作農家との契約を結び、約50haの水田で飼料米を生産する計画です。

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安全・安心のトレーサビリティ

全工程にわたるトレーサビリティ管理

全工程にわたるトレーサビリティ管理

 農林水産省所管の独立行政法人家畜改良センター兵庫牧場は、日本で唯一、肉用鶏の血統を管理し、育種改良を行っています。ここでは、100%国産和種の基礎鶏、小雪(♀)と紅桜(♂)の血統から純国産鶏種を生み出しています。

 このこだわりの血統を、ニチレイフレッシュファーム洋野農場においてじっくりと時間をかけて育てた新しいブランド鶏が「純和鶏」です。ニチレイフレッシュは、「純和鶏」の血統の管理を行う「純国産鶏種たつの振興協議会」の一員として、貴重な和の血統の維持管理にも取り組んでいます。

 「純和鶏」はニチレイフレッシュの自営農場で飼育され、「純和鶏」の種鶏、原種鶏、さらにおおもとの基礎鶏の繁殖からロットで管理されています。農場ではヒナの受け入れからワクチンなどの薬剤管理まで、「純和鶏」養鶏マニュアルおよび管理基準によって厳正に管理されています。

 また、「純和鶏」の養鶏においては地球環境に配慮し、病気治療のためにやむをえず使用する以外は、飼料に抗生物質や合成抗菌剤を使用せず、小麦やハーブを配合したニチレイフレッシュこだわりの飼料で時間をかけて育てています。

 さらに、鶏舎内の温度・湿度などの管理は最新のコンピュータ養鶏管理システムで行い、農場内防疫管理の徹底のため部外者の立ち入りを禁止するなど、様々な面で品質管理を徹底しています。