ニチレイ グループ企業情報 CSRレポート2009 食の安全・安心 素材調達

CSRレポート2009
トップメッセージ
ニチレイグループのCSR
食の安心・安全
  • 素材調達
  • 品質保証
環境のために
社会のために
従業員のために
コミュニケーション
マネジメント

安全・安心な食品を安定的にお届けするために、信頼できるパートナーとのグローバルな調達ネットワークを確立し、徹底した品質管理体制を構築しています。

素材調達

中国産冷凍野菜の品質管理

栽培段階の管理体制
ほうれん草の収穫の様子
ほうれん草の収穫の様子

中国産冷凍野菜に使用する原料は、生産工場の自営農場または契約農場で栽培されています。栽培管理の確認・トレースが困難な一般市場からは、調達していません。
農場は、環境、灌漑用水、土壌などの諸条件を定めた統一栽培管理基準に基づいて選定。そのうえで、生産工場の原料生産部署に所属するフィールドマン(農場監視員)が、定期的に各農場を巡回し、栽培作業、農薬散布、収穫作業などの管理・指導を行っています。各作業の内容は肥培管理表に記録され、生産工場でチェックした後保管し、必要時には確認できるようになっています。
また、栽培管理体制が徹底され、正常に機能しているかを確認するため、定期的に監査を実施。(株)ニチレイフーズ中国室(8名)の専門スタッフが、農場および管理資料をチェックし、管理体制の徹底化を図っています。さらに、各生産工場の原料担当部署の責任者を集め、この結果をフィードバックするとともに、改善策を協議・実行しています。

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農薬の管理体制

農薬については、選定、購入、保管、使用までを厳格に管理しています。

まずは生産工場が、栽培シーズンごと、作物ごとに、日本の農薬使用基準を参考に使用農薬リストを作成。(株)ニチレイフーズ中国室および品質保証部が、各農薬の残留基準値、希釈倍率、使用量、使用時期などを詳しくチェックします。そのうえで、あらかじめ指定されたメーカーと供給元から、生産工場が農薬を購入。購入時に業者から成分証明を取得するとともに、年に1回、第三者分析機関で成分分析を行っています。
その後は施錠できる専用倉庫で保管し、入出庫の履歴を管理表に記録のうえ、定期的に在庫チェックを実施しています。

農薬の散布は、あらかじめ定められた手順に基づいて行うとともに、薬液の希釈時・散布時にはフィールドマンが立ち会って正しい使用方法を指導・監視しています。

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残留農薬の検査体制

残留農薬検査は、使用原料の収穫前、加工・凍結後の半製品、輸入時の製品という3段階で行っています。

第1段階の原料検査は、各生産工場の検査室で、収穫ごと農場ごとに実施。さらなるレベルアップのため、日本、現地での集合研修にも力を入れています。

第2段階である半製品の検査は、中国国内のニチレイが出資している検査機関錦築(煙台)食品研究開発有限公司で、第3段階の製品検査は、輸入時に(株)ニチレイ品質保証部食品安全センターで実施しています。ここで残留農薬が検出された場合、たとえ基準値内の微量な数値であっても、ニチレイフーズのガイドラインに基づき、直ちに中国駐在員が現地調査を行い、原因の究明、未然防止策の実施を図るシステムを確立しています。

錦築(煙台)食品研究開発有限公司
錦築(煙台)食品研究開発有限公司
錦築(煙台)食品研究開発有限公司

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トレースバックシステムの導入

製品パッケージにコード記号を印字し、原料の栽培から加工までの全工程を追跡管理できる「トレースバックシステム」を構築しています。

原料運搬時には、フィールドマンが原料の数量、汚染防止の処置状況、トラック発車時間などを確認し、送り状を作成。工場では、原料受入担当者が送り状と照合したうえで、トラック番号ごとに原料を標識で管理します。そして加工時には、ラインの各工程でトレースコード標識を設置。工場に到着した順に原料を加工し、産地が違う原料は区分しています。

これにより、万が一、問題が発生した場合でも、製品のコード記号から、工場が保管している管理記録類の追跡調査が可能となり、原因の究明、問題の拡散防止・未然防止を図ることができます。

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土壌改良への取り組み

通常業務における栽培管理・農薬管理・トレースバックシステム管理の徹底に加 えて、野菜栽培事業のさらなる取り組みとして、中長期的な視点での土壌改良を進めています。

土壌改良によって土質が軟らかくなると、耕作しやすくなるだけでなく、種をまいた後も発芽がそろい、水がたまりにくく、根に良好な生育環境が形成されるため、作物の健全な生長を促します。このような作物は病気にも強いため、農薬の使用量も抑えることができます。

さらに環境にやさしく、おいしい冷凍野菜作りを目指して、これからも現地生産工場との強い協調の下、地道な取り組みを続けていきます。

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冷凍いんげんからの殺虫剤検出について

2008年10月、ニチレイフーズが輸入した冷凍いんげんを食べたお客様が健康被害に遭われ、当該品から残留農薬基準をはるかに上回るジクロルボスが検出されました。多大なご心配をおかけしたことをお詫びするとともに、事故の経緯についてご報告いたします。

第一報を受けて、ニチレイフーズは直ちに調査を開始。トレースバックシステムから該当商品の履歴を確認しました。該当のいんげんは、中国黒龍江省で収穫され、北大荒北緑食品有限公司で半製品に加工した後、煙台北海食品有限公司で製品として包装、山東省煙台港から輸出されました。生産・流通の各工程における検査結果に問題はなく、農場や工場での当該殺虫剤の使用・保管はありませんでした。回収品からも殺虫剤等の検出はされず、警視庁の捜査で当該品の袋に穴が空いていたことなどから、故意の混入の可能性が高いと見られています。

ニチレイフーズでは、信頼できる現地企業とのパートナーシップに基づき、厳正な品質管理体制を確立しています。今後ともさらなる品質管理の向上とともに、故意の異物混入などに対する「フードディフェンス」の視点から、監視カメラの運用強化や入場制限規制の厳格化など、一層の努力を重ねてまいります。

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こだわり素材の品質管理

ニチレイフレッシュでは「鮮度」「おいしさ」「安全」「安心」「健康」「環境にやさしい」をキーワードに、自然の力を最大限活用して育った、生活者にも環境にもやさしい価値ある商品を国内海外で開発・調達しお届けすることで、生活者の皆さまに心の満足を提供しています。

とりわけ安全・安心への配慮を、これら「価値ある商品」=「こだわり素材」の最重要課題と位置づけています。

1. お客様に納得いただける定義づくり

こだわり素材につきましては、素材ごとにその品質を確かなものにするために、水産品では漁場・漁獲方法や養殖方法、畜産品では品種や繁殖・肥育の方法、飼料の内容、栄養成分や肉質、加工・処理方法などの項目の中から、必要な項目について定義を明確に定めています。

2. 定義に沿った各工程の基準づくり

こだわり素材ごとに定めた定義に沿って、管理基準を明確にし、チェック項目、チェック方法、チェック頻度を定めています。例えば、稚えび導入の基準や、養殖・飼育期間中の投薬プログラム、えびや家畜へのストレスを配慮した面積当たりの養殖尾数や飼育羽数の設定、飼料生産の各工程で管理基準、漁獲から処理までの時間や温度管理基準を定めています。

3. 基準に合致したシステムの確認(システム監査)

例えば生育期間中に抗生物質などを使用しない鶏肉「FA(Free from Antibiotics)チキン」や、養殖期間中に抗生物質などを使用しないえび「FAシュリンプ」についても各工程に管理基準を定め、定期的にシステム監査を行い、安全・安心な商品の提供に努めています。

FAチキンの場合は飼育農場、処理・加工場および飼料工場、FAシュリンプでは養殖場、処理・加工場および飼料工場を定期的に訪問し、管理基準に合致していることを確認しています。

4. 生産システムの検証(モニタリング検査)

こだわり素材を含め、ニチレイフレッシュが取り扱う商品の微生物や農薬、飼料添加物および動物用医薬品の残留物質に関する検査は、年間計画に従って(株)ニチレイ品質保証部食品安全センターにおいて実施し、生産システムが確実に運用されていることを確認しています。

5. 履歴の追跡・特定・不適格品の排除(トレースバック)

こだわり素材においては、養殖、肥育、加工および流通にいたる履歴がより明確であることが求められます。
そこで養殖、繁殖・肥育段階の一貫管理体制を整え、飼育記録や薬剤管理記録にもとづき、給餌や投薬などの履歴がトレースできるようロット管理を行い、不適格品が確実に排除できる仕組みを構築しています。

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輸入品の日本への輸出前検査体制

中国の鶏肉加工場・うなぎ加工場、ベトナムのえび加工場では、抗生物質、合成抗菌剤の自主検査体制を構築し、中国産うなぎおよびベトナム産えびについては、加工場での自主検査に加えて、第三者機関による抗生物質、合成抗菌剤の輸出前検査を実施しています。

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FAチキン
FAチキン
FAシュリンプ
FAシュリンプ

(株)ニチレイフレッシュ
企画管理部 品質保証グループ
半田 将人

食品の安全・安心が話題となることが多い中、各種法令などで定められた品質に関わる規格・基準の遵守はもとより、当社の取り扱い商品がお客様にご安心頂けるように今後も品質保証業務に真摯に取り組んでまいります。

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純和鶏

ニチレイフレッシュは、2007年5月、(株)イシイと合弁で(株)ニチレイフレッシュファームを岩手県洋野町に設立し、こだわりの純国産鶏種「純和鶏(じゅんわけい)」の養鶏・販売を開始しました。これにより安全・安心でおいしい国産鶏肉を安定的にお届けすると同時に、現在は、純和鶏の鶏ふんの有機質肥料化に取り組んでいます。
日本の食糧自給率向上に向けた動きが各地で活発化するなか、その一環として、輸入穀物が主流の飼料に米を配合する活動に注目が集まっています。ニチレイフレッシュファームでは、農場内に設置した高速バイオマス処理プラントで、純和鶏の鶏ふんを有機質肥料にリサイクルし、これを施肥した「飼料米」を、岩手県軽米町役場、JA、地域の農家と共同で生産。この飼料米を純和鶏の飼料として使用購入する取り組みを進めています。
循環型農業が推進されるほか、この取り組みにより地域の約40町歩の田んぼで飼料米が生産される予定で、減反による休耕田を復活し、地域農業の活性化となることが期待されています。

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PDCA

素材を調達する際には、生産者が見え、その生産工程における品質管理の仕組みが明らかになっているものの調達に努めています。また、取引先との協働による品質管理システムの強化、管理状況の監査や素材・加工製品の検査を通じて管理レベルの向上を図り、安全・安心な商品をお届けしてまいります。

例えば、ニチレイフーズが使用する中国産冷凍野菜の原料やニチレイフレッシュの調達するこだわり素材は、すべてパートナーである生産者により、ニチレイが定めた工程管理に基づき生産されています。

管理システムが徹底され、正常に運用されていることを確認するため、産地訪問による管理状況監査や農薬・動植物医薬品などの残留検査を実施しています。

監査や検査の結果は、原料担当者などの関係者にフィードバックされ、管理状況、課題、問題点を共有化し改善につなげています。今後もさらなる管理レベルの向上とともに、故意の異物混入などに対する「フードディフェンス」の視点での取り組みを進めてまいります。