アセロラの新たな効果の可能性について~株式会社メタジェンとの共同研究により、ヒトの腸内由来の微生物に対する影響を評価し、ビフィズス菌など有益な菌が増加することを確認~

 2021年3月23日

報道関係者各位

株式会社ニチレイ

 

アセロラの新たな効果の可能性について

~株式会社メタジェンとの共同研究により、ヒトの腸内由来の微生物に対する影響を評価し、ビフィズス菌など有益な菌が増加することを確認~

 

 

株式会社ニチレイ(本社:東京都中央区、代表取締役社長 大櫛顕也。以下、「当社」)と、腸内環境を適切にデザインすることで病気ゼロの実現を目指す株式会社メタジェン(本社:山形県鶴岡市、代表取締役社長CEO福田真嗣。以下、「メタジェン社」)は、この度、共同研究によりアセロラの新たな効果の可能性を見出し、その進行状況を3月20日に開催された「日本農芸化学会2021年度大会」にて報告いたしました。

 

<研究の背景>

近年、腸内環境は、私たちの健康と密接に関わりのあることがわかってきました。アセロラには、ビタミンCやポリフェノールなどの機能性成分が含まれていますが、腸内環境に対する影響はわかっていません。そこで当社とメタジェン社は、アセロラがヒトの腸内由来の微生物に与える影響に関する共同研究を実施しました。

 

<研究成果の概要>

本共同研究では、メタジェン社独自の手法である「メタボロゲノミクス®︎」*を駆使し、当社のアセロラ果実粉末およびアセロラ果汁が腸内由来の微生物へ与える影響について解析を行いました。

 

*メタボロゲノミクス®︎ :「どのような細菌がどのくらいいるか」を調べる遺伝子解析(メタゲノミクス)と、「どのような代謝物質がどのくらいあるか」を調べる代謝物質解析(メタボロミクス)、そこから得られた情報の統合解析(バイオインフォマティクス)技術を駆使して行う、メタジェン社の技術のこと。

 

その結果、ヒトの腸内由来の微生物に、アセロラ果実粉末やアセロラ果汁を与えると、ビフィズス菌などの有益な腸内細菌のみならず、体に良い成分として知られる酢酸や酪酸などの代謝物質も、増加していることが認められました*。

 

*アセロラ果実粉末とアセロラ果汁は、ブラジル産を使用。アセロラ果実粉末、アセロラ果汁添加群の両方でBlautia、酢酸、コハク酸が有意に増加し、Bilophilaが有意に減少。アセロラ果実粉末添加群でBifidobacterium、Faecalibacterium、酪酸が有意に増加。アセロラ果汁添加群でPrevotella 9が有意に増加。

 

<今後の展望>

この共同研究は、アセロラがヒトの腸内環境に与える影響を「腸内フローラ」と「代謝物質」という2つの側面から評価するという新しい研究で、今回の報告はその第一歩です。今後は、より発展的な研究を行い、結果を深掘りすることで、さらなるメカニズムの解明や、新たな研究開発、商品開発への活用が期待されます。

 

当社ならびにメタジェン社は、生活を豊かにする食に科学的な視点からアプローチし、より良い健康社会の実現を目指します。

 

【学会概要】

名称:日本農芸化学会2021年度大会

日時:2021年3月20日(土)

参加方法:オンライン

HP: https://www.jsbba.or.jp/2021/

 

【リリースに関するお問合せ先】

株式会社ニチレイ グループコミュニケーション部 広報グループ

E-mail: N1000X036@nichirei.co.jp