トップメッセージ

持続可能な社会の実現に向けて「ニチレイの約束」を果たし、
ステークホルダーの皆さまの期待に応えていきます。

株式会社ニチレイ 代表取締役社長  大櫛 顕也
株式会社ニチレイ
代表取締役社長  大櫛顕也

ニチレイグループは、「くらしを見つめ、人々に心の満足を提供する」というミッションを、すべての事業活動の土台に置いています。世の中のニーズを捉え、お客様にご満足いただける価値ある商品・サービスを創造し、提供していくことが私たちの使命であり、存在意義であるとしています。

本年4月より新たにスタートした中期経営計画「WeWillウィウィル 2021」も、このミッションにもとづき策定したものです。
「WeWill」は、私たち皆で「やるぞ」という強い意志をもって、未来を自分たちで創っていこうという意味を込めた造語です。「WeWill 2021」は長期経営目標「2030年の姿」を実現させるための第一ステージであり、そのためには失敗を恐れず挑戦していくことが大事になります。
私たちは素材調達から物流に至る食の幅広い領域にわたるリソースを持っています。それを持続的な社会の実現のために連携していくことで、これまでの収益構造を変え経済的価値を上げていくと同時に、新たに社会的価値を創りだしていくことができるはずです。
私は社長として、どのように変化の激しい社会環境であろうと、柔軟な適応力を発揮し、社会から必要とされるニチレイ独自の商品・サービスを創り続けることにより、「100年続く企業」を目指してまいります。

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前中期経営計画(2016-2018)
「POWER UP 2018」の成果と課題

前中期経営計画では基本方針を、「国内事業の収益力向上と海外事業の成長」および「国内外における中長期的な成長に向けた業務革新と新規事業開発」として推進しました。
食品業界では、食へのニーズがますます多様化し、調理の簡便化や健康志向の高まりによる需要が拡大した一方、労働力不足に伴う人件費や物流費、原材料価格などが上昇しました。また、食品物流業界では、旺盛な保管需要による取り扱い拡大を背景に設備増強の動きが顕著となる中、荷役作業費や車両調達コスト、電力料金などが上昇しました。
計画期間において、加工食品事業では、主力商品であるチキン加工品・米飯に経営資源を集中させ、商品開発や販売活動に注力するとともに、継続的な生産性改善とコストダウンに努め、利益率を大幅に向上させることができました。また、低温物流事業では、企業体質強化や海外事業拡大を通じて着実に収益を伸ばしました。
この結果、最終年度であるグループ全体の売上高は、5,801億円(前期比2.1%増収)、営業利益は、295億円(前期比1.3%減益)、経常利益は299億円(前期比2.6%減益)でした。資産の流動化を進めたことに伴う特別利益の計上があり、親会社株主に帰属する当期純利益は199億円(前期比4.4%増益)となりました。
今後の大きな課題としては、収益構造の変革と海外事業のさらなる規模拡大があると認識しています。外部環境の変化やコスト上昇への対応力を強化することで、さらなる利益水準の向上を果たさなくてはなりません。海外事業の規模拡大に向けては、より具体的な施策に取り組んでまいります。

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グループの羅針盤として新ビジョンを制定

ニチレイグループは、2005年に持株会社体制に移行しました。現在では各事業会社が、自立した会社として存在感を発揮しています。ところが昨今の複雑化する社会課題や顧客の要望に対しては、一つ一つの事業ドメインで解決していくことが難しくなってきています。こういった環境の中、ニチレイグループは研究開発、素材調達、加工、品質管理、物流といったリソースを組み合わせることで、社会や顧客から必要とされる新しいビジネスモデルや新たな商品・サービスを創り出すことができると考えています。
グループとしての求心力を高め、グループのケイパビリティを活用し「総合力」を発揮していくために、私たちの羅針盤として新たなグループビジョンを作ることにしました。新しいグループビジョンは、

「私たちは地球の恵みを活かしたものづくりと、
卓越した物流サービスを通じて、豊かな食生活と健康を支えつづけます。」

というものです。

このビジョンを実現するにあたって、率先垂範していきたいことは次の三つです。

  • 「成長にこだわる」

    視界不良の事業環境にあっても、売上成長し利益を出し続けることで企業価値を高め、それをどう適正に配分していくと社会や顧客に貢献できるかを考えていきます。

  • 「新しいことに挑戦する」

    会社のガバナンスを含めた仕組みを新しく変えながら経営の質を上げていくと同時に、常に失敗を恐れず挑戦することで新たな付加価値を創り出していきます。

  • 「楽しくて働きがいのある職場づくり」

    人材の育成や多様性のある職場づくりに力を入れていきます。RPA※1やAI※2の導入により業務の効率化を進めながら、人にしかできない仕事を新しく創り出していきます。

仕事でも趣味でも楽しくないことは長続きしないのではないでしょうか。豊かな人生をおくるには、何事も自分がやりたいことをやるのが一番のモチベーションになると思っています。働く人の多くが、自分自身で考えて、「これをしたい」とか「やってやろう」とかチャレンジできるような会社にしたいと思います。そのためには、失敗しても受け入れてくれるような安心できる職場を目指していきます。
今回の中計の「WeWill」ですが、これから私たちは「こういうことをやる」という意志を込めて、個人で、部署で、またはチームで、「WeWill」の後ろに独自の言葉を足してみてはどうでしょう。

私たちはビジョンの制定と同時に、「2030年の姿」としての長期経営目標も掲げました。ニチレイは食べ物を扱っているということもあり「真面目で誠実」という社風をもっていますが、常に新たなことにチャレンジしていくという先達から受け継いだDNAもあります。チャレンジングな経営目標ではありますが、“イノベーションの推進により社会や顧客の課題を解決する新たな価値を創造し、人々の豊かな食生活と健康に貢献している”という2030年のありたい姿を目指し、その実現に向けてしっかり成果を出せるよう努めていきます。

  • ※1 RPA:ロボティック・プロセス・オートメーション/Robotic Process Automationの略
    認知技術を活用した、主にホワイトカラー業務の効率化・自動化の取り組み
  • ※2 AI: アーティフィシャル・インテリジェンス/Artificial Intelligenceの略
    コンピュータを使って、人間の知能のはたらきを人工的に実現したもの
2030年の姿

イノベーションの推進により、お客様および社会の課題を解決する新たな価値を創造し、人々の豊かな食生活と健康に貢献している。
国内事業においては、高付加価値化と資本効率の最大化を実現し、加工食品事業と低温物流事業でNo.1の高収益企業として確固たる地位を築いている。海外事業においては、M&Aとアライアンスにより規模とエリアを拡大し、海外売上高比率30%を達成している。また、新規事業の創出により新たな収益の柱を確立している。

2030年度 売上高1兆円(うち海外30%)営業利益率8%

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中期経営計画「WeWill 2021」

2019年度より、ニチレイグループとして新しい中期経営計画「WeWill 2021」のスタートを切りました。
基本方針は、「持続的な利益成長」と「豊かな食生活と健康を支える新たな価値創造」の実現です。「持続的な利益成長」の実現に向け、国内事業では、経営基盤の強化と事業構造の変革による収益力の向上を目指し、海外事業では規模拡大を追求していきます。
ニチレイグループ全体の売上高目標は、6,570億円(年平均成長率4.2%)、営業利益は350億円(年平均成長率5.9%)を目指します。加えて課題の海外事業展開を加速するため、M&Aを含め現地企業とのアライアンスにより、海外売上高を1,000億円以上に成長させます。
投資戦略としては、前中期経営計画を上回る積極的な投資を計画しています。グループ全体では前中計比+378億円となる1,008億円を計画し、コア事業である加工食品事業と低温物流事業を中心に、その中でも海外事業やIT化などの業務革新、中長期を見据えた新規事業開発・研究開発に経営資源を配分します。これにより、更なる競争力強化を図るとともに、新規分野を含めた将来の成長の柱づくりに取り組みます。
また、ニチレイグループでは2001年以降、資本コストを意識した指標REP(Retained Economic Profit:経済的獲得利益)を設け、セグメント別に資本コストを上回る利益の確保を目指してきましたが、今回新たな経営指標としてEBITDAを業績評価指標に設定しました。利益率と併せてEBITDAの成長率もカバーしていくことで、キャッシュ創出力の継続的な財務マネジメントを充実させます。

財務戦略としては、引き続き資本効率の向上に努め、ROEは10%以上を維持します。また、株主還元の充実のため、従来、連結自己資本配当率(DOE)2.5%だった配当基準を見直し、3.0%に引き上げます。これにより今期の配当は1株当たり10円増配の42円(配当性向28%)とし、今後も安定的な配当を目指します。

  • ※EBITDA=営業利益+減価償却費(リースを含み、のれんを除く)
中期経営計画「WeWill 2021」
国内の収益力向上と海外拡大により持続的な成長へ
全体戦略
  • 1.持続的な利益成長
  • 2.資本効率の向上と株主還元の充実
  • 3.豊かな食生活と健康を支える新たな価値創造

「WeWill 2021」3ヵ年において、ESGに関しまして次の事に取り組んでいきます。
持続可能な社会の実現に向け、気候変動への対応や人権尊重、水・エネルギー資源の保全など、様々な社会的課題に対して世界的に関心が高まっており、私たちニチレイグループにおいてもSDGs(持続可能な開発目標)やパリ協定で掲げる長期目標の達成に向け様々な取り組みにより注力していきます。
食の分野では昨今は、「フードロス」が社会問題化していますが、冷凍食品や素材品、低温物流、それぞれの事業を通じて、この問題解決に積極的に取り組みます。環境負荷の低減では、自然冷媒冷凍設備への転換による脱フロンの推進を図ること、薄膜包材などの新規開発によりプラスチック使用量の削減にもしっかり対応していきます。
また、コーポレートガバナンスのより一層の充実を図る施策として、取締役会評価の実施による継続的な改善はもちろんのこと、役員報酬体系の業績連動性を強化することなどを通じ、中長期的な企業価値の向上を図ってまいります。

今後更に大きな環境変化も予想されますが、今回策定した「2030年の姿」に向かって、「WeWill 2021」のもと、ニチレイグループのケイパビリティを最大限に発揮し、企業価値向上に努めてまいります。

中期経営計画「WeWill 2021」経営目標数値
営業利益・減価償却費・EBITDA推移

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