ニチレイグループでは、従業員をかけがえのない存在と考え、
「人材」ではなく「人財」と表記しています。
そのため、グループ各社で「働きがいの向上」施策を進め、
活力あふれる職場作りをめざしています。
ニチレイグループで働く社員たちは、実際にどんな制度を利用し、
どのようなワーク・ライフ・バランスを実現しているのでしょうか。
ニチレイグループで働く5名の社員に語ってもらいました。
経理部経理企画グループ
2007年/2019年入社
分子診断薬事業部
2008年入社
経営企画部
2002年入社
広域営業部 広域営業グループ
2010年入社
関東支店 管理グループ
2013年入社
もはや当たり前となった
働く女性のための制度
ニチレイは私が入社した当時から人を大切にする企業でした。各種の福利厚生制度も以前から充実していましたが、この数年でさらに使いやすくなったと感じています。今日は働き方座談会なので、まずはみなさんがどのように働き、そこでどんな制度を利用しているかを紹介していただきたいと思います。
私はニチレイの経理部で、ニチレイグループおよび持株会社の予算作成や業績管理に携わっています。実は2014年に夫の海外赴任に伴い、一度ニチレイを退職しています。夫婦一緒に海外で暮らすことには、自分の性格上前向きにとらえていたものの、いずれ日本に戻ったときに以前と同じように働けるのだろうかという不安はずっと持っていました。幸いニチレイの上司や同僚とは渡米後も連絡をとっており、帰国することになって、元上司に「もう一度ニチレイで働きたい」と相談しました。それで2019年に再入社というか、復職したのですが、ちょうどそのタイミングで制度化されたのがカムバック制度です。この制度を利用すれば、一度会社を離れても条件を満たせば再入社が可能で、その間の自己啓発が可能ですし、キャリアプランも立てやすいと思います。
斉藤さんはお子さまがいらっしゃるんですよね?
海外で暮らしているときに出産しました。再入社にあたっていちばんの問題が子どもの預け先でした。日本の認可保育園はどこもいっぱいで、待機児童数の多さに驚きました。ところが私が離職している間に企業主導型保育所(MIRAIterrace)ができたと聞き、胸をなでおろしました。それくらい保育所問題は切実です。保育所は本社の中にあるので、子どもの急な病気の時もすぐに駆けつけることができ、とても満足しています。子どもの急な発熱などで、保育所からの呼び出しがあったときは、フレックス制度を使って遅出や早上がりをしています。15時以降なら仕事を切り上げて退社できるこの制度にはとても助けられています。また、子どもが病気でベビーシッターや病児保育等をどうしても頼めないときにはテレワーク制度を利用しています。フレックスよりさらに時間に自由が利くので、ほんとうに便利です。
育児中の女性にはフレックスとテレワークは欠かせませんね。私はニチレイバイオサイエンスの免疫組織化学染色試薬製品及び自動免疫染色装置を扱う部署で、学術を担当しているのですが、やはり育児中、しかも遠距離通勤とあってテレワークは重宝しています。
どちらから通勤されているんですか?
栃木です。今は、新幹線を使って通勤しています。それでも時間がかかるので、出産後は上司と相談し時短勤務制度とフレックス制度、それにテレワークを活用して、仕事と生活スタイルに合わせた勤務形態を整えています。あと、産前産後・育児休業も利用しましたが、これはもう女性なら当たり前に利用する制度ですね。
そうですね。私も利用しました。育休中にはNUPSという従業員向けの通信教育の紹介サイトを利用し、無理のないスケジュールで通信教育を受講して、自分の見識を広げることができました。テレワークは最近の制度ですが、普段は子どもの登校に合わせて朝一緒に家を出ているため、いつも支度を急かしてしまうのですが、在宅勤務の日は子どもが家を出たらすぐに仕事が開始できるため、心にゆとりが生まれ、いつもより優しい母になれます。女性のための制度とその運用に関してはかなり手厚く、安心して働くことができます。
働き方改革の推進で
大きく変わる意識
最近は男性が育児のための休暇を取得することも珍しくなくなりました。かくいう私もその一人です。2016年に第一子が誕生したのですが、出産時の慶弔休暇はもちろん、妻が里帰り出産から戻ってきたタイミングに合わせて育児休暇を取得しました。年次有給休暇と合わせて10日間ですが、日々の子育てを一時的でも手伝うことで、育児の楽しさと大変さを知り、育児と仕事の両立とはどういうことかを肌身で実感したことは、夫婦の意識を共有するという意味でもとても大切なことだったと思っています。
その通り!
いい心がけです。
ぜひ、夫に聞かせたい。
また、この期間に市区町村で開催されている両親学級やパパセミナーへ参加できたことも、とても有意義な体験でした。
池上さんはロジグループですよね。流通業界はどこも人手不足と聞いていますが、10日間も職場を離れることに反対はありませんでしたか?
確かにロジの現場は厳しい職場環境ですが、この数年で働き方への意識はだいぶ変わってきたと思います。私の上司も理解のある方で、育休を取りたいと相談したら「それはいいことだ」と全面的に賛成してくれました。また、私自身、女性活躍推進プロジェクトや社内の教育研修を一新した働きやすい職場作りに取り組んでいたため、男性の育休取得をもっと広げていきたいという気持ちもありました。
武田さんはどんな制度を利用しておられますか?
私はニチレイフレッシュに入社して以来、ずっと水産品の営業を担当しています。一昨年まで西日本支社九州支店で、貝類や特種魚介類の商材を担当しており、2018年からは広域営業グループの寿司チームで、寿司業態のお客さまに寿司ネタ製品の新規提案・導入商談、定番品の販売管理等を行っています。市場での商談は早朝に行われることも多いので、いちばん利用するのはフレックスですね。6時から商談していると、16時過ぎには少し眠たくなります。業務内容によって働く時間を選択できるのは、効率的に業務を遂行するという点でも嬉しい制度ですね。こう言うともう何年もフレックスを利用しているように聞こえるかもしれませんが、実はニチレイフレッシュで本格的に導入されたのは昨年からです。私もそこには一枚かんでいて、働き方改革プロジェクトの一員として長時間労働の抑制やフレックス制度の利用方法についての討議に参加しました。今年の4月にはプロジェクトメンバーによるその成果のプレゼンテーションも実施されました。
制度があっても、それを運用する仕組み、みんなが利用する企業文化がなければ飾り物でしかありませんからね。事業ごとに異なる勤務スタイルに合わせて、制度をうまく利用しようという意識を全員が持つことが重要です。
女性が産休や育休を当たり前のように使用するように、男性や独身女性も使用目的を問わず、自然に、ごく当たり前に制度を利用するようになるといいですね。そうすれば、制度を利用することに後ろめたさを覚えるという話も聞かれなくなるでしょう。
もうそうなりつつあると思いますよ。制度に意識が追いつき始めていると感じます。
同感です。男性の育休取得で女性たちに褒めていただけるのも、あと数年でしょう。すぐに当たり前のことになると思います。
自分自身のキャリアを
積み重ねるために
みなさんはすでにうまく制度を使いこなしておられますが、今後、こういう制度を利用したい。あるいは、こんな制度があればもっと働き甲斐がある職場になるのに、と考えていることはありますか? 私自身はテレワークをもっとうまく利用して、もっと効率的に働けないかと考えているのですが。
デスクワークが多い仕事だと、テレワークと親和性が高いですが、営業の方が利用するには一工夫が必要かもしれませんね。私が今後使いたい、というより使うことになる制度は介護休業制度でしょうか。現在はまだ切実ではありませんが、親の介護は男女問わずに避けられない問題です。介護離職が社会問題になっていますが、キャリアをあきらめることなく、家族のためにも時間を利用できるよう、今後も制度をうまく利用したいですね。
私は、もうすぐ休職します。夫が3年前にバンコクに転勤し、そのまま今度はシアトルに転勤となりました。子どもが親を必要とする年齢のうちに、家族で過ごす時間を持ちたいと思い、今回、配偶者転勤休職制度を利用させていただくことにしました。休職なのでもちろん復帰します。とくに女性の場合、斉藤さんが利用されたカムバック制度なども含め、キャリアをあきらめない選択ができる環境は大きいと思います。ニチレイならそれが可能です。
まったく同感です。一度仕事を辞めて、最初からキャリアを積むのは予想以上にたいへんなことでしょうから。
自分の生き方と仕事の成果を両立させるための制度であり、働き方改革ですからね。仕事を続けること、キャリアを積み重ねることは大前提です。