安全・安心な食の知識 ハンバーグづくり 【焼く・保存する】
STOP! 食中毒講座

毎日の家庭の食事の中にも、実は、食中毒のリスクが潜んでいます。
食品工場の衛生管理も含めた品質管理を経験してきたニチレイフーズ 国内品質管理グループの田中修一郎が、
その知識と経験を生かして、家庭での食中毒予防ポイントをアドバイスします。

焼く

お母さん

さあ、ハンバーグを焼くわよ!
今日はフンパツして牛肉100%のひき肉にしたから、
レアが好きなお父さんの分は、外側だけカリッと焼けば大丈夫かしら?

田中先生

田中先生の解説

表面だけ焼けば大丈夫なのは、牛肉の塊(ステーキなど)の場合だけです。
塊肉の場合は、食中毒の原因菌は表面だけについているので、表面をしっかり焼けばOK。
しかし、ひき肉は全体に原因菌が広がっている可能性がありますから、ハンバーグは中までしっかり火を通さないと食中毒の危険があります。サイコロステーキなどの成型肉、調味液を注入した肉なども、中まで原因菌が侵入している可能性がありますから、ひき肉料理と同様です。

一枚肉とミンチ肉の違い

保存する

お母さん

ハンバーグ、おいしかったわね。
いっぱいつくっちゃったから、残りは明日の朝ごはんのおかずにしましょう。
お皿にラップをかけて、と。あら、冷蔵庫、結構いっぱいね

田中先生

田中先生の解説

実は、食中毒の原因菌の中には、加熱してもなかなか死なないものがいるのです。
例えばジャガイモやニンジンなどの野菜などについているウェルシュ菌は、芽胞という固い殻を被った状態でいるときには、煮込んだり炒めたりしても生き残ります。
そして、条件が良くなると増殖を始めるのです。
また、ハンバーグを入れたお皿に触れたときなどに、食中毒の原因菌が付着してしまうことも考えられます。
最初はごくわずかな菌数でも、7~8時間も経てば相当な数に増殖します。
加熱した食品でも、油断せずに必ず冷蔵庫保存してくださいね。

調理後も冷蔵庫保管

調理したハンバーグを2時間以上置く場合は、冷蔵庫で冷やした方が良いです。
食べる直前に電子レンジでチンして、おいしく頂きましょう。

田中修一郎

ニチレイフーズ
国内品質管理グループ
グループリーダー

品質保証担当として、日々安全安心な商品作りに努めています。

★ STOP! 食中毒クイズ★

Q1

牛肉100%のハンバーグ、正しい焼き方は?

  • A
    表面だけしっかり焼けば、中はレアでも大丈夫
  • B
    たとえ牛肉でも、中までしっかり火を通す
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正解は B

Q2

ハンバーグを翌日まで保存するとき、どうする?

  • A
    必ず冷蔵庫に入れる
  • B
    加熱して食中毒の原因菌は死んでいるはずだし、一晩くらいなら室温で
答えを見る

正解は A

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2022年1月24日