氷の実験室 番外編
冷蔵庫探検隊 その2
もともとニチレイは氷屋さんでした。氷が大好きなニチレイはこの「氷の実験室」で、
みなさんと一緒に「氷」の秘密をじっと見つめ考えていきたいと思います。
雪と氷が大好きなレイちゃんとロジロジくん、氷博士の石井先生と一緒に、氷の不思議に触れてみましょう。




冷媒の移り変わり
冷蔵倉庫や家庭の冷蔵庫で冷媒として使用される物質は、時代によって変化しています。
昭和40年代には、ほとんどの冷蔵倉庫はアンモニアを冷媒として使用していました。
しかし、アンモニアには毒性や可燃性、臭いなどの問題があり、装置から漏れ出した場合に危険です。
そこで、昭和50年代になると、安定で人体に影響のないフロン22が冷媒に使用されるようになりました。ところが、このフロン22は大気中に放出されて成層圏に達するとオゾン層を破壊することがわかり、製造と使用が制限されるようになりました。そのため、オゾン層を破壊しない代替フロンが開発されたのですが、今度は、代替フロンは温室効果ガスとして地球温暖化に悪影響があることがわかりました。
現在は、地球温暖化など環境への影響の少ないことから、アンモニアや二酸化炭素が主に使用されています。アンモニア自体の危険性は変わりませんが、昭和40年代には1設備で数トン使用していたアンモニア量を、現在は数十キロまで減少。設備を小分けにして1設備で使う量を少なくしたり、二酸化炭素とアンモニアを組み合わせて使って装置の効率を高めるなどの工夫によって、万一設備に不具合があったときにも漏れ出るアンモニア量を抑え、外部への影響を少なくするようにしています。
なお、現在稼働している冷蔵倉庫の中には昭和50年代に建設された物もあり、フロン22が冷媒に使用されている設備もあります。ニチレイロジグループでは、毎月厳しい点検を行って、それらの設備からフロン22が大気中に漏れ出すことを極力抑えています。

微量のフロンも検知する検知器で、装置のつなぎ目など漏れる可能性のある場所をくまなくチェック

この「氷の実験室」は、自由研究など幅広く活用していただきたいと思って作りました。
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2022年1月24日