ニチレイロジグループ各社の中で、我々ロジスティクス・プランナーだけが、「ノンアセット」（ニチレイグループ施設・車両にこだわらない）、「３ＰＬ」（第三者視点）というユニークなコンセプトを持っています。これは、物流会社として「机を介して」顧客と向き合い既定の物流サービスを買っていただくという視点ではなく、物流部門におけるパートナーとして「机の同じ側に座って」一緒に相談しながらコストダウンや品質向上のためのソリューションを創造していく側面を持っています。この視点でビジネスに臨むと、顧客それぞれに提供すべきサービスは異なり、豊かな想像力と自由な発想が求められる一方で、既存のしがらみや業者の枠組みを越えた斬新なソリューションの開発が可能になります。その共創と実現の過程がこの仕事の最大の魅力だと感じています。

　私が統括するソリューション開発部は、特にニチレイグループ外の施設・車両を積極的に活用しているセクションで、約7割がグループ外からの調達です。現在は、物流の共同化のビジネスモデル構築に注力しています。同業のメーカー数社が物流に関しては協力して、コスト削減を推進していくことを支援するビジネスで、我々はそのソリューション提案から実施までを手がけています。既に、生菓子や冷凍食品の業界で実績を重ねてきました。

　前例がない案件を扱うため、会社にもほとんど先駆者はいませんし、我々が道を切り開いていかなくてなりません。新しい領域での挑戦なので、苦労がないとは言いませんが、楽しさのほうが大きいですね。物流業界には、まだたくさんの未開発の部分が残っており、お客様のニーズも掘り下げていけば、無限にあるでしょう。ビジネスの種がいたるところに埋まっている環境に身を置けるのは、何よりのやりがいです。

　常に物流全体の改善を求められる我々は、顧客企業の物流全体について責任を持ち改善することを求められているキーマンと接触しながら業務を行います。また物流担当者だけでなく、様々なセクションの様々な立場の方とも接触します。このような接触の中から、顧客企業の全体像を掴み、ソリューション開発に活かしていきます。求められる結果を実現した際には、直接感謝の言葉をいただくこともしばしば。我々の発想力と実現力で顧客に喜んでいただけることは、ビジネスマンとしてとても幸せなことであると感じています。我々のビジネスには社会的には「環境問題」に貢献できる意義もあります。お客様の環境への意識も年々高まり、我々の責任もさらに重くなっていきます。今後も「物流のドクター」として、お客様をより深く理解し、改善し続けていきたいと考えています。