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技術レポート

細胞診検体での悪性中皮腫の鑑別に!
抗カルレチニンポリクローナル抗体を用いた胸水のパパニコロー染色標本の染色
カルレチニンとは 染色例
・カルレチニンは分子量29kDaで、カルモジュリンやCalbindin-D28Kと同じカルシウム結合タンパクです(3)
・免疫組織化学染色法では、悪性中皮腫に強い陽性反応を示します。正常組織では、漿膜中皮細胞、神経細胞、ライディッヒ細胞および肥満細胞などに陽性反応を示します。
また、腺癌での陽性率は低率(約10%)です(1)(2)。
・現在、中皮腫の陽性マーカーとして最も有用性が高いと言われています。
  
使用方法
■材料
胸水のパパニコロー染色標本

■第一抗体※およびキット
医薬品 コード 品名 動物種 商品区分 包装 価格(円)
  08-1211 抗カルレチニン
ポリクローナル抗体
ウサギ ZYMED社
希釈済抗体
6ml 40,000
医薬品 424041 ヒストファイン
SAB-PO(MULTI)キット
  ヒストファイン 170テスト 29,500
医薬品 424043 ヒストファイン
SAB-PO(MULTI)キット
  ヒストファイン 1000テスト 65,000
※Zymed社製 第二世代第一抗体は、第二世代LAB-SA(Labeled [strept] Avidin-Biotin) およびNBA(Non-Biotin Amplification)キットをスタンダードとしております。他のキットを使用する場合は、別途反応条件等をご検討下さい。

■操作手順
1) パパニコロー染色標本をキシレンにつけてカバーガラスをはずす。
常温2〜3日または、60〜70℃ およそ一晩。
2) キシレン 3分間 3回 → アルコール100% 3分間 3回 → アルコール70% 3分間 1回→
アルコール50% 3分間 1回 → 水洗 → 蒸留水
3) 熱処理
(1) 10mMクエン酸ナトリウム緩衝液(pH6.0)を耐熱性バットに入れ、標本を浸す。
(2) 120℃、20分間熱処理する。
(3) 圧力が十分下がった後、バットごと切片を取り出す。
(4) 常温にもどるまでバットごと切片を放置し、ゆっくり熱を冷ます。
4) 内因性ペルオキシダーゼの除去。
0.3%過酸化水素加メタノール 常温 30分間 → PBS洗浄 5分間 3回
5) ブロッキング試薬  常温 10分間。
6) 第一抗体の反応 常温 1時間 → PBS洗浄 5分間 3回
7) ビオチン標識第二抗体の反応  常温 10分間 → PBS洗浄 5分間 3回
8) ペルオキシダーゼ標識ストレプトアビジンの反応 常温 5分間 → PBS洗浄 5分間 3回
9) DAB発色 → 水洗
10) 核染(ヘマトキシリン)→ 封入 → 乾燥 → 検鏡
■参考文献
(1)伊藤 仁他 : 細胞診への応用 体控液.病理と臨床18.208-211.2000
(2)Doglioni, C. et al : Calretinin : a novel immunocytochemical markerfor mesothelioma.. Am. J. Surg.Pathol. 20:1037-1046, 1996
(3)Rogers, J.H. : Calretinin : a gene for a novel calcium-binding protein expressed principally in neurons. J. Cell Biol. 105 : 1343-1353, 1987
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