ニチレイ75年史
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■気候変動への取り組み ~輸送におけるCO2排出量の削減 ニチレイロジグループは、2003(平成15)年から輸送手段をトラック輸送から鉄道、船舶に替えて環境負荷を低減するモーダルシフトに取り組んでいる。北海道から九州までのフェリー輸送について、2009年からルートを変更したことにより、1運航当たりのCO2排出量を30%削減した。また、ニチレイフーズは、エコシップマーク※25の認定企業となっている。 なお、ニチレイロジグループの海外子会社であるオランダのヒワ・ロッテルダム・ポート・コールド・ストアーズ社ではCO2排出量削減のため、河川を航行できるバージ船を活用している。同社の倉庫は岸壁に隣接しているため、コンテナヤードから倉庫までの輸送にバージ船を使い、トラック利用を極限まで少なくしている。■生物多様性の取り組み ~「生物多様性保全パートナーシップ協定」の締結 2019年2月、当社は、長野県、長野県諏訪郡富士見町、富士見町アツモリソウ再生会議と、「生物多様性保全パートナーシップ協定」を締結した。協定期間は2019年4月1日から2022(令和4)年3月31日までの3年間で、ニチレイグループはアツモリソウおよびホテイアツモリの保全再生に必要な技術提供や、活動における経費の一部を支援していくこととした。 かつて富士見町内の山中に自生したアツモリソウとホテイアツモリは、乱獲や野生動物による食害、気候変動など•再生可能エネルギーの利用促進を通じた、サプライチェーン全体が与える気候変動への影響の低減 グループ環境中期目標は下記のとおりである。CO22021年度の総CO2排出量を、2013年度実績「維持」※電力係数:2013年度の係数で固定リサイクル率 99%以上を維持動植物性残渣の削減に取り組む各地域の水を取り巻く環境事情を考慮し、持続可能な水利用に向け、効率的な水利用を通じて水資源の保全に取り組む廃棄物水 第2部海外データ…海外事業所における環境データの収集に取り組む境対策に貢献する企業として分かるマーク。の影響により、その数が激減し、現在は絶滅危惧種に指定されている。 当グループは富士見町で園芸植物の研究・育種などを行っていたことなどから、2003年度よりホテイアツモリの保全再生活動に参加。また住民、企業、学校、行政が連携して保護活動に取り組むため、2006年に設立された富士見町アツモリソウ再生会議の活動も支援してきた。グループが培ってきたバイオテクノロジー技術によって、2014年度には人工増殖によるホテイアツモリの開花に成功し、2018年度には103輪が開花する成果を上げた。 2016年度からは富士見町アツモリソウ再生会議自らが当社グループのバイオテクノロジー技術を活用してホテイアツモリの人工増殖に取り組み、順調な生育が確認されている。生物多様性保全パートナーシップ協定締結式1722019~2021年度グループ 環境目標対象事業所グループ国内の全事業所グループ国内の全事業所ニチレイフーズ、ニチレイフレッシュの国内食品工場ニチレイフーズ、ニチレイフレッシュの国内食品工場グループ環境中期目標※25 海上輸送を一定以上の割合で利用して認定された荷主企業や物流企業が、環開花したアツモリソウ

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