ニチレイ75年史
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■「ダブル連結トラック」運行開始 ニチレイロジグループ本社は、NEXT Logistics Japan株式会社(NLJ)と共同で、日本初の常温トラクターと冷凍トレーラーを組み合わせたダブル連結トラックの運行を、2021年3月から開始した。これは、ニチレイロジグループの荷物を積んだ専用冷凍トレーラーを、NLJの中継拠点であるクロスドック(積み替え拠点)で常温トラクターと連結し、関東‐関西間をダブル連結トラックで輸送するもの。トラクターとトレーラーの脱着作業のみで同時輸送が可能となるため、クロスドックでの荷役作業や待機時間の削減によりドライバーの負荷を軽減でき、低温・常温貨物の同時輸送を実現することで輸送効率も向上した。■グループ初のサテライトオフィスを開設 2020(令和2)年9月、ニチレイロジグループ本社は、グループ初のサテライトオフィス「サードプレイスオフィス SateCo※16 (さてこ)川崎」を開設した。 「SateCo川崎」は、通勤時間の軽減やワークスタイルの自由度の向上を目的に、神奈川県川崎駅からバス通勤が必要な川崎東扇島地区の物流センターの従業員を中心に、東京湾岸地区物流センターや本社部署の従業員が利用している。 多くの貨物と情報を取り扱う物流センターでは、従来、物第2部「Communication」の意味を込めたもの。従業員から募集し命名した。《水産・畜産事業関連》■ベトナムの水産加工場が生産開始 ニチレイフレッシュは、顧客ニーズに細やかに対応した加工品販売にも注力しており、自社生産拠点の拡充を図るため、2017(平成29)年7月、ベトナムにトランスパシフィックシーフード社(ビントゥアン省)を設立した。これは水産加工業を手がけるHAI WANG SEAFOOD CO., LTD.との合弁会社で、高い加工技術を有するHAI WANG SEAFOODと協働することで、同社の主力アイテムの一つである生食用製品を中心に、顧客ニーズに合わせた水産加工品の生産を行うこととしたもの。 トランスパシフィックシーフード社は水産加工品の基幹生産拠点として新工場を建設し、2018年10月より生産を開始した。この自社生産工場でエビや貝類、サケなどの理的に離れた場所で業務を行うことは難しいと考えられていたが、物流のデジタル化を推進し、倉庫内作業でのタブレット導入や業務のペーパーレス化などの取り組みにより、一部の業務では場所にとらわれない柔軟な対応が可能となった。166※16 「サテライトオフィス(Satellite Office)」に、「Co-working」「Comfort」松江物流センターに設置されている太陽光発電システム冷凍版ダブル連結トラック■環境負荷低減への取り組み ~ニチレイロジグループ、太陽光発電システム導入 2019年9月、ニチレイロジグループで地域保管事業を担うキョクレイは、地球環境に配慮したCO2排出量削減活動の一環として、大黒物流センターへの太陽光パネル設置を行った。 太陽光パネルは、2018(平成30)年に咲洲物流センター(大阪府)、2017年に松江物流センター(島根県)と釧路物流センター(北海道)にも設置しており、大黒物流センターを合わせた発電消費量は年間約165万kWhを見込み、CO2は年間約753.3tの排出削減につながることになる。 発電した電力は自家消費して自然エネルギーの自給率を高めている。columnキョクレイがハラール認証を取得 キョクレイは2019年12月24日付けで、NPO法人日本ハラール協会より物流サービスの分野で倉庫のハラール認証(イスラム法に準拠した安心できる物・サービスに付与される)を取得した。

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