ニチレイ75年史
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■環境への配慮 環境保全活動は、地球温暖化防止、持続可能な資源循環の推進、自然との共生の3つを重点課題とし、事業会社ごとに事業の特性に合わせた対策を推進している。 2013(平成25)年度から2015年度までの環境中期目標では、2009年度比で電力使用量を5.5%削減、燃料由来CO2排出量を7.5%削減という数値目標を掲げた。その実現に向けて、持続可能な原材料の調達や、食品工場におけるCO2排出量の削減、物流時の共同配送やモーダルシフトなどの施策を進めた。 新たな稼働としては、鳥取県境港市竹内団地と北海道釧路市宝町に「ニチレイソーラータウン」を設置。遊休地を活用して2013年11月から太陽光発電事業を開始した。第2部び渤海を含めた海域。いのち地周辺の環境保全を目指して拡大展開する取り組みであると考え、2016年10月より、ニチレイグループとして支援していくことを決めた。 また、WWFジャパンは2002年から黄海エコリージョン※11 で環境保全活動を開始し、ニチレイフレッシュは中国産あさりの持続可能な供給を目指した活動で参画してきた。このあさりの調達先である泰宏食品有限公司(中国遼寧省)が実施する漁業改善プロジェクトを、WWF中国、WWFジャパン、ニチレイフレッシュが支援することで、2016年11月より「黄海エコリージョン保全プロジェクト」を開始することになった。150※11 WWFが世界中で優先的に保全すべき自然環境の一つとして選んだ黄海およニチレイソーラータウン竹内団地大きく育ったエビ中国産あさり9. 社会課題への対応■世界自然保護基金(WWF)と協働した環境保全活動 当社は、公益財団法人世界自然保護基金(WWF)が展開するインドネシア「北カリマンタン 海と森の保全プロジェクト」と、中国「黄海エコリージョン保全プロジェクト」という2つの環境保全活動について、協働した取り組みを進めることとした。 ニチレイフレッシュでは、2006年からインドネシア・カリマンタンにおいて「生命の森プロジェクト」を展開している。これは、粗放養殖されたブラックタイガーエビの収益金の一部を使い、現地生産者と協働で実施しているマングローブ林の再生プロジェクトで、この活動にはWWFインドネシアもサポートを行っている。 一方で、WWFインドネシアとWWFジャパンは「北カリマンタン 海と森の保全プロジェクト」を2015年7月から開始した。同プロジェクトは「生命の森プロジェクト」を生産■食育活動の取り組み ニチレイグループは、食育基本法を踏まえ、「食」に携わる事業者として安全・安心な商品を届けることはもとより、「食」の楽しさ、すばらしさを伝え、ともに考える活動を進めている。 食育基本法が施行された2005年7月当時は、食生活の変化に起因する肥満や生活習慣病、食品廃棄物の増加、BSEなどによる食の安全・信頼の喪失、食の海外依存による食料自給率の低下など、「食」についてのさまざまな問題が生じていた。そのため、食育基本法では、国民が生涯にわたって健全な心身を培い、豊かな人間性をはぐくむため、食育

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