ニチレイ75年史
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■フレッシュミート佐久平の設立 2013年10月、長野県に株式会社フレッシュミート佐久平を設立し、食肉の未加熱加工を開始した。フレッシュミート佐久平は、信州ハム株式会社が2012年9月に食肉事業からの撤退を決めたことから、ニチレイフレッシュが継承した。 フレッシュミート佐久平では、主に長野県内で生産された牛、豚を加工しており、牛は信州蓼科牛をはじめ年間約1,500頭、豚は植村地養豚や立科ハイポーなど年間約1万8,000頭を加工している。食肉解体場併用型の食肉処理工場で外気に触れることなく加工でき、また二次加工専用室を設置し、量販店・外食店向けにスライス品の生産なども行っている。 同社の工場には新しい凍結装置を導入したほか、商品をより魅力的に見せる「スキンパック」包装も可能とするなど、こだわりの牛肉・豚肉を最適加工で提供している。■ニチレイフレッシュ、香港に新会社を設立 ニチレイフレッシュは、香港に水産品および畜産品の販売事業を手がける新会社、日冷鮮貨香港有限公司を2014年8月に設立し、10月より営業を開始した。 「RISING 2015」で掲げた海外事業の拡大を実現するためには、日本からの輸出にとどまらず、世界各地に入り込んで顧客ニーズを把握し、現地での販売を伸ばしていくことが必要不可欠である。新会社設立を決めた香港は、世界有数の経済都市で、ニチレイフレッシュが強みを持つ高品質な水産品・畜産品の需要が高い有力な市場として期待された。香港への進出を足掛かりに、成長途上にあるアジア市場での事業拡大を目指すこととした。■フレッシュまるいち4工場すべてで FSSC22000を取得 フレッシュまるいちは、2013(平成25)年の小名浜工場、豊橋工場に続いて、2014年12月に若松工場、遠賀工場が食品安全認証財団FFSC(Foundation for Food Safety Certification)が開発した食品安全のための認証規格であるFSSC22000の認証を取得した。以降も効率的な生産体制の構築や品質基準、食品安全レベルなどの統一を図ることで、小売業ならびに外食業のお客様に安心して利用していただける水産製品の提供を行った。147て「グリーン物流パートナーシップ物流審議官表彰」を受賞した。同表彰は、国土交通省、経済産業省、日本物流団体連合会、日本ロジスティクスシステム協会が、物流分野におけるCO2削減を促進する取り組みの中で、特に優れた事例を表彰する制度である。 ニチレイロジグループは2003年からJRコンテナやフェリー便を利用したモーダルシフトを推進。その後も需要予測を利用した輸送手配や、フェリー便を2航路組み合わせたコンテナリレー便の導入などにより改善を行ってきた。今回の表彰は、荷主企業であるニチレイフーズと、パートナー企業のオーシャントランス株式会社、日本通運株式会社との4社共同受賞で、冷凍食品輸送での3PL手法を利用した継続的な取り組みが高く評価された。第16回グリーン物流パートナーシップ会議第1回「咲カセル ロジ女フォーラム」フレッシュミート佐久平の食肉加工第9章 さまざまな経営課題に的確に対応6. 水産・畜産事業のこだわりcolumn女性活躍を推進 ~「咲カセル ロジ女フォーラム」の開催 ニチレイロジグループは、女性活躍推進への取り組みの一環として、「咲カセル ロジ女フォーラム」を開催している。「ロジ女」とはロジグループで働く女性を指す造語。2016年2月の第1回フォーラムには全国から計66人が集い、仕事に対する価値観や環境づくりなどについて活発な論議が行われた。 こうしたフォーラムの開催による従業員の意識改革や企業風土・制度改革などを通じて、より働きやすい企業への変革を目指している。

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