ニチレイ75年史
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■「トラック事前予約システム」の運用を開始 ニチレイロジグループは、トラック待機問題※8 の緩和・解消を図るため、2017年10月より「トラック事前予約システム」の運用を開始した。当社グループであるロジスティクス・ネットワークの杉戸物流センター(埼玉県北葛飾郡)と同・大阪埠頭物流センター(大阪府大阪市)への導入を皮切りに、順次、導入センターを拡大した。 同システムは、物流センターごとに設定された時間帯別の入出庫可能枠に対して、トラック側(荷主や運送会社)が入出庫の希望時間を予約できるため、順番確保のための待機が不要となる。併せて、トラック側からの積荷明細を物流センター側に事前送付することで、それまでトラック到着後に行っていた運送会社の照合、オーダーの照合を事前に実施することができ、到着からトラックバースへの誘導を円滑化できる。 低温物流業界では先駆的な取り組みとして、荷主・運送会社との連携の下、トラック待機問題の緩和に寄与することを目指した。■物流機能の全体最適の追求 2016年4月、ニチレイロジグループは、子会社である株式会社ロジスティクス・ネットワークを吸収分割承継会社、株式会社ロジスティクス・プランナーを吸収分割会社とする吸収分割方式で合併した。 この合併により、ロジスティクス・ネットワークの全国ネットワーク機能を生かした物流実現力と、ロジスティクス・プランナーの高い物流企画力を組み合わせ、さらなる最適物流の構築を実現していくこととした。また、グループ内の3PL営業体制を一元化することで、グループ経営資源の集約と重複業務の削減を推進。物流機能の全体最適の追求により、効率化や物流品質の向上を目指した。 なお、「POWER UP 2018」においては、このほか、大都市圏では保管事業を強化する一方、地方エリアでは保管と輸配送を一体化した総合物流サービスの推進などを実施した。合によるさらなる拡大を進めた。 続いて同年11月に北海道東部における保管機能を備えた輸配送の中心拠点として、十勝物流センターが稼働した。道内運送事業の拡大と効率化を目指すとともに、グループ拠点との連携による全国輸配送機能など、お客様のニーズに合わせた多様なサービスを提供することとなった。 また、2015年12月、ロジスティクス・ネットワーク船橋物流センター8期棟が完成し、稼働を開始した。8期棟は、老朽化が進んだ2、3、5期棟を建て替え、設備能力2万t余りとしたもの。船橋物流センター全体の設備能力は9万7,774tとなり、ニチレイロジグループでは最大規模となった。なお、この8期棟には環境対策および省エネ対策の一環として、アンモニア冷媒※7 の採用とオールLED化という2つの新機能を導入した。第2部全・品質のさらなる向上を図った。 2015年2月に開設したニチレイ・ロジスティクス東海の白鳥物流センターを皮切りに、ロジスティクス・ネットワークの大阪埠頭物流センター(2016年6月)、ニチレイ・ロジスティクス関東の東京物流センター(2016年10月)と設置数を増やし、九州・中四国地区にも新設を計画した。146トラック集中到着順の入出庫作業の長時間待機早朝に悪循環朝一からトラックの効率運行トラック待機入出庫時間の予定化トラック事前予約システムの好循環待機時間の解消トラック事前予約システムの運用※7 フロン冷媒と比べた場合、CO2の削減効果は20%減。※8 物流センターにおいてスムーズな荷下ろしや積み込みができないため、ドライバーが長時間待機・拘束されている問題。■安全品質研修センターの設置 ニチレイロジグループは、人身事故撲滅・商品事故ゼロを目指すため、安全と品質に関する知識と技能を再確認し、習慣化することを目的とした安全品質研修センターを設置した。研修は、座学、体感、フォークリフト実技の3部構成で実施。体感ではベルトコンベヤーへの巻き込まれなど現場に潜む危険因子や品質維持の手法・技術を学び、安column「グリーン物流パートナーシップ物流審議官表彰」を受賞 2017年12月、第16回グリーン物流パートナーシップ会議が開催され、ロジスティクス・ネットワークは環境負荷軽減や物流効率化への対応などの実績により、優良事業者とし

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