ニチレイ75年史
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■環境負荷低減型ロジスティクスの促進 ~エコシップ・モーダルシフトの導入 ニチレイロジグループのロジスティクス・プランナーとニチレイフーズは、フェリー会社のオーシャントランス株式会社と共同で、2008年に九州(鳥栖)と関東(船橋)間での冷凍食品物流におけるエコシップ・モーダルシフトを導入した。 従来、同ルートにおける冷凍食品輸送は冷凍トラックを中心に一部有人冷凍トラックによるフェリー輸送なども使用されていたが、往路の物量が多く、復路は少ないという貨物量に偏りが生じていた。運送会社の空車リスクが運賃に反映され、結果として荷主であるニチレイフーズがコストの一部を負担していた。また、空車スペースはほかの顧客との組み合わせで一部補われていたものの、埋め切れない部分は無駄なCO2を排出していた。 そこで、環境対応型ロジスティクスを実現するフェリーのモーダルシフトを導入し、環境負荷と輸送コストの低減を同時に達成することとした。 この取り組みにおいて、ロジスティクス・プランナーとニチレイフーズは、2008年12月、国土交通省海事局長より、エコシップ・モーダルシフト優良事業者として表彰された。■自社工場を都市ガスに切り替え 長崎工場と船橋工場では、ボイラー燃料として使用していた重油・灯油の燃料転換を、長崎工場は2012年8月、船橋工場は2013年1月に実施した。この2工場の取り組みにより、2,100tのCO2を削減することができた。 長崎工場では、ボイラーで発生させた蒸気を各生産ラインへ供給し、ブイヨンの濃縮、春巻やかき揚げの揚げ油の加熱に利用している。2012年度はボイラー燃料を重油か■使用容器包装重量の削減と紙トレイの採用 ニチレイフーズでは、CO2排出量削減の一環として、冷凍食品の容器包装の大きさの適正化、トレイの不使用、より軽量な素材の採用など、容器包装重量の削減に継続的能な社会づくりを推進し、生物多様性に影響を与える環境負荷の低減に努めます。④自社施設、所有地及びその周辺、原材料調達先の周辺において、生物多様性保全や復元に寄与する活動に努めます。⑤環境啓発活動、情報発信などを通じて、生物多様性を育む社会づくりに貢献します。エコシップに乗り込むトレーラー第2部に取り組んでいる。たとえば、「お弁当にGood!」シリーズや「今川焼」などで実施した包装資材の軽量化・小型化は、2008年度に年間約160tのプラスチック使用量削減につながった。2009年3月にリニューアルした「焼おにぎり」では、品質の向上とともに従来使用していたトレイを廃止した。その結果、包材重量として10個入りで約45%、8個入りで約25%削減を達成し、2009年度は約95tのプラスチック原料の削減が期待された。 また、よりリサイクルしやすい取り組みとして、2007年に販売を開始した「蔵王山麓グラタン」「蔵王山麓ドリア」の容器をプラスチックトレイから紙トレイに切り替え、お客様からも好評を得た。「お弁当にGood!」ミニハンバーグ132旧新従来のトレイ(左)、軽量化したトレイ(右)焼おにぎりのトレイレス化紙トレイ

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