ニチレイ75年史
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■ニチレイグループ環境方針の見直し ~グリーン電力の取り組み ニチレイグループでは、グループ環境方針を定め、地球温暖化防止、持続可能な資源循環の推進、自然との共生を3つの重点課題としてきた。地球温暖化問題に対する国際動向や国の環境戦略の変化を受け、2008(平成20)年10月、グループ環境保全委員会において「ニチレイグループ環境方針」の見直しを図り、同年12月に基本方針と行動指針を改定した。内容は次のとおりである。グループ生物多様性方針 生物多様性は、生きものが存続していくための基盤であり、未来に引き継いでいかなければならない大切な財産です。 私たちの事業は、生物多様性から生み出される多くの恩恵で成り立っていますが、一方でさまざまな影響を与えています。この認識のもと、事業活動による生物多様性への影響を把握し、ステークホルダーの皆さまと連携・協働しながら、保全及び持続可能な利用に継続的に取り組んでいきます。●地球温暖化防止 ニチレイグループは、気候変動の影響を大きく受ける“食”に関わる調達、生産、保管、物流などの事業活動に伴う温暖化ガス排出量の削減に加え、ビジネススタイルやライフスタイルの変革を支援する活動を実施し、地球温暖化防止に貢献します。●持続可能な資源循環の推進 ニチレイグループは、有限な地球資源を効率的に利用していくとともに、事業活動を通じて廃棄物発生の抑制、資源の再利用、リサイクルを推進します。また、循環資源の購入や仕組みづくりに取り組み循環型社会システムの構築に貢献します。●自然との共生 ニチレイグループは、自然界の多様な生態系や生物種などによって豊かな地球があることを認識し、自然との共生に配慮します。基本方針 ニチレイグループは、卓越した食品と物流のネットワークを備える企業集団として“食”と“健康”の源である地球の恵みを次世代に引き継ぎ、「おいしさ」と「新鮮」を継続してお届けするため、事業活動に伴う環境負荷の低減に取り組むとともに、ステークホルダーとのコミュニケーションを通じて持続可能な社会の実現に貢献していきます。行動指針 ニチレイグループは、環境問題を経営の重要課題の一つと捉え、基本方針に基づき、すべての事業活動において、環境への配慮を徹底し行動します。1.マネジメントシステムの構築・運用2.法令等遵守3.環境に配慮した製品・サービスの提供4.意識を高め、行動へ5.社会との協調 なお、当社はグリーン・エネルギー(太陽光、風力、バイオマスなど)の利用を通じた地球温暖化防止活動として、「グリーン電力証書」の購入を行ってきた。2007年1月より、年間100万kWhのバイオマス発電を委託し、事業所での使用電力の一部をグリーン電力で賄っている。①原材料調達においては、お取引先と連携・協働し、持続可能な利用に配慮して生産、漁獲等された素材やその加工品の調達に積極的に努めます。② 事業活動に関わる生物資源は、できる限り商品として皆様に提供するとともに、肥料、飼料、エネルギー等への資源循環に心がけ、社会のために最大限活かしきるよう努めます。③ 省エネルギー、省資源、3R(Reduce、Reuse、Recycle)、グリーン調達、有害化学物質対策等により持続的な発展が可131第8章 世界同時不況・食への信頼失墜・東日本大震災からの回復10. 環境負荷低減の取り組み■自然との共生~グループ生物多様性方針の策定 ニチレイグループはグループ環境方針に基づき、環境保全活動を継続的に推進している。 2010年10月、生物の多様性に関する条約(生物多様性条約)の第10回締約国会議(COP10)が名古屋で開催された。生態系保全の重要性が一段と高まる中、ニチレイグループとしてその重要性を再認識し、さらに取り組みを強化していくため、新たにグループ生物多様性方針を策定した。

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