ニチレイ75年史
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■ニチレイグループ「企業経営理念」の制定 2001年6月、先に規定したグループミッション・ビジョンを踏まえ、企業倫理の原点ともいえるニチレイグループとしての企業経営理念を新たに制定し、経営の根幹を明確に示した。 その後、2003年10月に内部通報・相談制度(ニチレイ・ホッニチレイグループの企業経営理念(ミッション・ステイトメント)1. ミッション(使命・存在意義)① お客様起点の経営による競争優位の達成② 事業ドメインの再編と事業ユニット制の導入③ 低温物流事業、食品事業をコア事業と位置づけた成長戦略④ 資本効率の追求と資本構成の適正化 ②の「事業ドメインの再編と事業ユニット制の導入」については、持株会社体制への移行の第1段階として、お客様視点に立った市場分析に基づき、グループ企業を事業ドメイン別──低温物流事業、食品事業、不動産事業、育成・コア関連事業(バイオサイエンス事業、フラワー事業、株式会社ユキワなど)──に再編、事業運営力の強化を図ることとした。 特に中核事業の低温物流事業および食品事業については、ミッション、成果目標と事業責任を明確にするため事業ユニット(グループ内カンパニー)制の導入を決めた。第2部トライン)を導入するなど、コンプライアンスのさらなる徹底を図った。くらしを見つめ、人々に心の満足を提供する。ニチレイグループは、人々のくらしに本当に役立つ商品やサービスを一所懸命に創り出し、健康でこころの豊かな生活の実現に貢献します。2. ビジョン(目指す姿)ニチレイグループは、卓越した食品と物流のネットワークを備える「食のフロンティアカンパニー」として、お客様にご満足いただける優れた品質と価値ある商品・サービスを創造・提供し、広く好感と信頼を寄せられる企業として、社会とともに成長します。3. 発想と行動の原点ひたすらお客様のために!4. 経営姿勢(1)お客様第一、安全第一、品質第一を貫く(2)健全な利益を追求する(3)付加価値を適正に配分する(4)法と社会の秩序を守る(5)公正な競争に徹する(6)透明性の高い経営を運営する(7)資源と環境を大切にする(8)世界を見据える1001. グループ経営の根幹を形成 ─持株会社体制への道のり■グループ中期経営計画の策定 〜事業ユニット制の導入 当社は21世紀の発展に向けて、1999(平成11)年度から2000年度は修正中期構造改革計画の下、資本効率の改善を図るための事業運営や経営システムの構造改革に注力してきた。この成果を受け、中期経営計画のテーマを「構造改革から成長戦略のステージへ」と定め、2000年11月、21世紀における新たなグループミッション・ビジョンを定めるとともに、グループ中期経営計画(2001年度~2003年度)を策定した。 計画では、スリムで強靭な企業体質を生かしながら、卓越した食品と物流のネットワークを備える「食のフロンティアカンパニー」としてのコーポレートブランドを高め、リーダーシップを発揮する食品上位企業としてのステータスを確立させる取り組みを基本とした。そして、次の4点を経営課題とした。■新マネジメント体制のスタート 2001年6月、それまで代表取締役社長だった手島忠は相談役に退き、新たに浦野光人取締役が代表取締役社長に、大戸武元取締役が代表取締役会長に就任し、チームCEO体制となった。企業運営(マネジメント)は浦野新社長が、グループ全体の統治(ガバナンス)は大戸新会長が中心になって推進するもの。連結経営への転換が大きな課題となり、環境変化に対応してスピーディーに体制や仕組みを変えていく必要性が高まる中、役割分担による意思決定の迅速化と負担の平準化を図るのが目的だった。 併せて、経営環境の変化に迅速かつ的確に対応するため、取締役会と併存する執行役員制度を導入した。これは

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