ニチレイ・アイス 東京アイスプラントの設備増強について

プレスリリース 2010年

2010年3月25日
報道機関各位
株式会社ニチレイフーズ
ニチレイ・アイス
東京アイスプラントの設備増強について
ニチレイグループの株式会社ニチレイフーズ(代表取締役社長・相馬 義比古)の子会社である株式会社ニチレイ・アイスは、設備増強および品質保証体制強化の目的で改修工事を実施した東京アイスプラントの稼動を、2010年4月1日より再開いたします。
1.狙い
ニチレイグループは1945年の創業から製氷事業を行っており、1988年には包装氷の専門会社としてニチレイ・アイスを設立しました。
包装氷マーケットはCVS業態の成長とともに拡大を続けてきましたが、ここ数年の天候不順により成長は鈍化しています。また食の安全・安心についての要望が高まるなか、包装氷においても更なる品質保証の要求が高まっています。
このような環境下で、ニチレイフーズは、包装氷事業の成長継続を目指すため、日本有数の包装氷企業であるニチレイ・アイスに適切な設備投資を行うことを決め、東京アイスプラントの製氷能力増強と品質保証体制を強化いたします。
また、天候変化に合わせた生産増減をより迅速に対応できるよう、自営工場の生産比率を高めます。
2.取組内容
1988年に設立された東京アイスプラントは日産17トンの氷を製造していましたが、2009年9月に稼動を終了し、設備投資額4億6,000万円をかけ改修工事を行いました。2010年4月1日に再稼動する東京アイスプラントは、アイス缶製氷方式から自動製氷機方式へ製氷方法を変更し、生産能力は日産38トンと2倍以上の増強となります。
今回改修された東京アイスプラントの特徴は以下の3点になります。
   
1: 品質管理の徹底
製氷業界初となる、製氷から包装までを密閉状態にした製造ラインを構築いたします。
   
2: フードディフェンス
製氷業界初となる、4ヵ所の出入り口に虹彩認証システムによる施錠管理を導入いたします。このシステムは、機械化が進み少人数で運営できる製氷工場においては適性が高いと判断し 採用いたしました。
   
3: 省資源化への対応
製氷業界初となる、製氷機内の原料水と、冷凍板から氷を剥離させる脱氷水の循環を分離する方式を採用いたします。この方式により、冷たい原料水は温まらず、熱い脱氷水は冷めないことで電力使用量の削減を図ります。また、選別工程で製品化されなかった氷を冷凍機の冷却などに有効活用いたします。これらを実施することで、従来に比べ水使用量・電力使用量とも1割以上の削減を目指します。
さらに、ニチレイグループ間の工場移管により株式会社ニチレイロジスティクス関西 二色の浜物流センターの製氷設備を2010年4月1日より取得いたします。これによりニチレイ・アイスは、既存の東京アイスプラントと大泉プラントを合わせ3つの自営工場を保有することになります。3割程度であった自営工場の生産比率を6割に引き上げることで、天候変化に合わせた生産量の増減対応を容易にすることができます。
この件に関するお問合せ先
 
株式会社ニチレイ 広報IR部
〒104-8402 東京都中央区築地六丁目19番20号 ニチレイ東銀座ビル
TEL:(03)3248−2235(ダイヤルイン) FAX:(03)3248−2120
<ご参考資料>
【製造工程】
原料水投入 → 原料水ろ過 → 製氷 → 搬送 → 砕氷 → 一次選別 → 貯氷 → 二次選別 → 包装 → 梱包 → 出荷
【製氷方式の違い】
・自動製氷機方式
1: 原料水を冷凍板に流します。
2: 原料水が流れ、氷が成長します。
 
1: 原料水は流れて循環します。
2: 冷凍板の氷が徐々に成長していきます。
 
1: 設定時間に達したら、冷凍板の内側に温水を流し、冷凍板から氷を剥離・脱氷します。
・アイス缶製氷方式
1: 原料水を注水したアイス缶を塩水に浸します。
2: 原料水にチューブから空気を送りながら攪拌します。
 
1: 攪拌しながら冷却すると、缶の外側より氷が成長します。
 
1: 長時間かけ、透明な氷を成長させます。
2: 中心部に水溶物等が集まります。
3: 脱氷時に水溶物を排除します。