インフルエンザウイルス検出試薬「スタットマーク インフルエンザA/B」発売のご案内

プレスリリース 2004年

平成16年11月8日
報道関係者各位
株式会社ニチレイ
インフルエンザウイルス検出試薬
「スタットマーク インフルエンザA/B」発売のご案内
株式会社ニチレイ(社長・浦野光人)は、株式会社カイノス(社長・中村利通)と共同開発を進めてきたインフルエンザウイルス検出試薬「スタットマーク インフルエンザA/B」の製造承認および保険適用を受けました。本試薬の製造・発売元はニチレイで、本試薬の国内における独占的販売権を持つカイノスが11月15日より販売を開始いたします。
インフルエンザは、長期にわたる頭痛、悪寒、高熱、筋肉痛、倦怠感などを伴った急性の呼吸器感染症です。毎年冬季にA型またはB型が広範囲に流行すると言われています。インフルエンザウイルスに感染することで、免疫力の低下している高齢者などは肺炎を引き起こし、また小児では脳炎・脳症を併発し、重篤な合併症に陥る場合も報告されています。これらハイリスク群については、特にインフルエンザウイルスに対する予防および早期治療が不可欠であり、早期に簡便かつ迅速にインフルエンザウイルスによる感染を診断する事が重要とされています。
本試薬はインフルエンザが疑われる患者の鼻腔から採取した検体に含まれるインフルエンザウイルスA型抗原およびB型抗原を同時に鑑別する試薬です。反応の過程を見ながら検査を行うことができ、結果を青(A型)赤(B型)の異なった色のラインで判定するなど、診療所等の臨床現場での使い勝手を重視した設計の画期的な製品と考えております。
1.製品概要
別紙参照
2.保険点数
検体検査実施料 160点 [D012-19:感染症血清反応 インフルエンザウイルス抗原精密測定]
判断料 144点 [D026-5]
※発症後48時間以内に測定した場合に限り、算定できます。
3.販売目標
初年度 10万テスト
2006年度 100万テスト(シェア10%)
4.本件の問い合わせ先
当リリースについて 財務・IR広報部 03-3248-2235
弊社製品について バイオサイエンス事業部 03-3248-2207
以 上
【別紙】
製品名:スタットマーク インフルエンザA/B:
本製品は、株式会社ニチレイと株式会社カイノスが共同開発した免疫クロマトグラフィー法(ニチレイ特許出願中)を原理としています。インフルエンザが疑われる患者の鼻腔より採取した検体に含まれるインフルエンザウイルスA型抗原とインフルエンザウイルスB型抗原を簡単な操作で同時鑑別する試薬です。特別な機器を必要とせず、反応の過程を見ながら検査を行うことができ、検体抽出操作後約15分間で判定できるため、診療所等の臨床現場での使い勝手がよい試薬です。
1.特徴
1) 1枚の反応カセットで同時にA型・B型の鑑別判定ができます。
2) A型陽性の場合は青色、B型陽性の場合は赤色、反応確認のためのコントロールライン部には紫色と異なる色のラインが出現します。
3) 黄色の抽出液を採用したため、反応カセットへの検体滴下の有無を確認することができます。
4) 展開液が紫色のため、展開の様子を目視で確認することができます。
5) 展開終了後、展開液の紫色は無くなり、白色に戻ります(バックグラウンドの低減)。
2.性能
1) 分離培養法との一致率
鼻腔ぬぐい液:一致率=84.2%(A型陽性一致率=90.3%、B型陽性一致率=87.5%)
鼻腔吸引液(鼻汁):一致率=95.0%(A型陽性一致率=95.0%、B型陽性一致率=92.9%)
2) 既承認品との相関
鼻腔ぬぐい液:一致率=93.5%(A型陽性一致率=95.9%、B型陽性一致率=89.5%)
鼻腔吸引液(鼻汁):一致率=93.3%(A型陽性一致率=97.9%、B型陽性一致率=76.9%)
スタットマーク インフルエンザA/B 外観
図1.スタットマーク インフルエンザA/B 外観