霧島酒造株式会社と協業。
流通加工業務の過程で発生する芋くずを活用し、バイオガス燃料へ。

2023年02月14日

ニチレイロジグループ

背景

加工工程で発生する芋くずの有効活用

低温物流事業を担うニチレイロジグループの鹿児島曽於(そお)物流センターでは、焼酎メーカーである霧島酒造から流通加工および保管業務を受託しており、焼酎の原料となるさつまいもの受入から洗浄・選別・蒸し・急速凍結・保管を行っています。加工工程で発生する芋くずは、これまで廃棄物収集運搬事業者を通じて鹿児島県内の産業廃棄物処理施設で処分していましたが、これらを有効活用できないか検討を進めて参りました。

加工工程で発生した芋くず

ニチレイの取り組み

リサイクルプラントへ芋くずの運搬が可能に

産業廃棄物の越県運搬は、廃棄物が発生した都道府県と受け入れ先となる都道府県の許可が必要となります。今回、宮崎県から県外産業廃棄物の搬入承認を受けたことで、鹿児島県で発生した芋くずを宮崎県にある霧島酒造のリサイクルプラントへ運搬することが可能となりました。

芋くずからバイオガスを生成

リサイクルプラントでは、微生物を使って焼酎粕や芋くずをメタン発酵させ、バイオガスを生成しています。生成されたバイオガスは、焼酎製造工程のボイラー燃料となるほか、電力へと変換(サツマイモ発電)し、工場や地域の電力としても活用されています。今回の取り組みで新たにリサイクルが可能となった芋くずは月間30トン程度、さつまいもの収穫期が9月〜11月の3か月であるため、年間では90トン程度で、これはバイオガス発生量9,000Nm3(ノルマル立米)に相当します。

霧島酒造が注力する焼酎製造副産物のリサイクル活動に物流受託企業として初めて参画したニチレイロジグループ。これからも地域の人びとの暮らしと食を支える共創パートナーとして連携し、食品ロスの削減に取り組み、持続可能な循環型社会の実現に貢献して参ります。

リサイクル共同運用 体制図